その現状から、SNS、画像ホスティング・共有、オンラインビデオの影響を検証し、これら商用Webサイトの潜在能力にスポットを当てる「SNS、画像ホスティング・共有、オンラインビデオ」に関する最新のレポートがHitwiseから出た。
ソシアルネットワーキング
- 2006年9月:SNSのTop20サイトへのアクセスは、全インターネットアクセスの4.9%に達した。前年同月比94%増
- MySpaceの伸びはSNSカテゴリの伸びを上回り、前年比129%増、2006年3月からの半年間に51%増
- SNSユーザは複数サイトへアクセスする傾向がある。2006年9月、MySpace以外の19サイトへアクセスしたユーザの24%はMySpaceから。
- 2006年3~9月に大きく伸びたのは、271%増のBolt、95%増のBebo、41%増のGaia Online
- MySpaceから通信、ショッピング、案内、銀行、金融機関、そして旅行カテゴリへのアップストリームは2006年3~9月に70%増加
- 上記ショッピング、案内サブカテゴリの中で最もアクセスを受けているのは、音楽、チケット、衣料、アクセサリ、オークション、ビデオ、ゲームなどMySpaceユーザの興味を反映
同様に、Facebookは学生以外お断りのネットワークだったため、MySapceよりも学生にとり安全なネットワークで、ピア接続を求める学生のお勧めネットワークとなった。
(注:9月に入り、筆者に突然、Facebookから招待メールが届いた。Facebookのトップページへ行くと、「Register Everyone can join.」と、あるように現在、Facebookは一般ユーザにも開放されている。これは学生専門ネットワークでは規模の拡大や、最適デモグラフィックが提供できないというサイト側の論理が前面に出てきたからだ)
画像共有、ホスティングWebサイト
- Photobucketが画像ホスティングWebサイトをリードし、シェアは2006年3月から9月までで43%増加
- 過去半年の間にSlideが立ち上がり、最もアクセスされるサイトのひとつとなり、シェアは1,300%増加
- ユーザは画像やリンクをプロファイルページにアップするため、Photobucket、Slide、Imageshackはトラフィックの大半をMySpaceから受けている
- ソシアルネットワーク、および画像サイトとしても機能するFlickrへのトラフィックは2006年3月から9月までの半年間に49%増加
オンラインビデオ共有
- 2006年3月から9月までの半年間に、YouTubeへのトラフィックは249%増加。9月時点で米国ユーザがアクセスするサイトの26位
- 2006年3月から9月までの半年間に、MySpace Videoのトラフィックシェアは253%増加。Yahoo Videoは13%増加、Metacafeは133%増加
- 2006年10月7日までの1週間に、YouTubeからのダウンストリームトラフィックの3.3%は、Hitwiseで言うところのEntertainment - Televisionカテゴリへ向かった。1.1%のトラフィックはEntertainment - Movieカテゴリへ向かった。
YouTubeの直後、MySpaceがビデオセクションを立ち上げ、My Yahoo!もビデオアップロードをサポートした。現在、TV局、映画スタジオ、音楽レーベルなどが提携したり、提携を模索しているが、YouTubeへアクセスが集中する鍵はUGC (User Generated Content) にある。毎日、毎週ビデオをアップする多くのユーザ達、そして新しい出来事や他のユーザに対してビデオを通じて答えるユーザ達によってYouTubeはマイナーなセレブを作り出した。メディア行動の変化は、家庭にビデオカメラがある時代に育った子供たち、演出なしのTV番組の人気、他の人たちと触れ合いたいというソシアルネットワーキングそのものの普遍性など数多くのファクターが影響している。そして、ソシアルネットワーキングだからこそ、消費者が個人的な経験を大勢の赤の他人と共有したいわけだ。
Source:Hitwise
(注:pdfを入手するには上記URLで登録が必要)
このほかにも
- ソシアルネットワーキングとコミュニティアクティビティ(MySpaceからのアップストリーム分析)
- ショッピング・案内カテゴリへのMySpaceの影響力
- Flickr現象
- YouTubeでの検索
- YouTubeとメインストリームメディア
SNS、画像、ビデオ共有サイト関連資料として非常に役立つ内容だ。
特に、ビデオ共有でHitwiseは、既成メディアがSNS風味付けをした共有サービスを開始、模索している現状に対して、YouTubeの魅力は一般ユーザがコンテンツを作成・発信・共有したいというソシアルネットワークの根源性にあるため、同様のメカニズムがない場合、あるいは規制メディアの取り組みが一方的な押し付けになった場合、YouTube的な爆発力はないことを示唆しているのが印象に残る。
MySpace、Google、Yahoo!、NetcafeにしてもYouTubeの右肩上がりのシェアとは大きく引き離されている。数多くのプレイヤーが参入し、参入を狙っているが、インターネットの市場鉄則通り、カテゴリごとのOnly Top Oneしか生き残れないだろう。
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