ラベル Social Media Marketing の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル Social Media Marketing の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2012/08/30

トヨタ自動車のTwitter取り組みはおかしい

8月30日の朝、トヨタ自動車広報部のTwitterアカウントには16,000人以上のフォロワーがいるが、一人もユーザをフォローしていない。
一方、日産自動車のTwitterアカウントには35,000人以上のフォロワーがいて、17,000人弱のユーザをフォローしている。
昨年8月、「Toyota rejects communications with users on Facebook」にTwitterに関しても書いたが、あれから1年経っても、トヨタはTwitterの使い方を変えていない。

それ以降もなんどとなく指摘してきたトヨタ自動車のソーシャルメディアに対する取り組みの違いが明らかだ。そして、その結果が出ている。国内最大手の自動車メーカーであるトヨタ自動車のTwitterアカウントのツィート数、フォロワー数が、1年経っても他社に後れを取っている。

参考:Toyota rejects communications with users on Facebook (Online Ad 2011/08/03)

少なくとも、日産のようにユーザをフォローし、リプライし、リツィートしなければフォロワーは増えないし、フォロワー自体のクオリティも高く保てない。1.6万人に増えたから良しとするわけにはいかない。

日産TwitterアカウントのフォロワーをStatusPeopleというツールを使って調べてみるとそれが分かる。FakeとはSPAMであったり、BOTアカウントを指し、Inactiveは最近ツィートしていない休眠アカウント、そして、GoodはそこそこTwitterを使っているアカウントだ。日産でもFakeが4%、Inactiveが13%。即ち、35,527人のフォロワーのうち6,039アカウントは意味のないアカウントなのだ。
一方、トヨタTwitterアカウントは、Fakeが7%、Inactiveが16%もある。合計23%、3,847アカウントが無意味なアカウントで、Goodは77%、12,880人しかいないのだ。
一人もフォローせず、トヨタの言いたいことだけを言い連ね、ようやくフォロワー数を増やしてきたけれど、フォロワーの23%は絵に描いた餅だ。

日産も17%がそうだが、トヨタとの差である6%は、ユーザに対するリプライ、リツィート、フォローの積み重ねによる信頼の構築やユーザとのネットワークだろう。そこが肝になっている。

トヨタは他社の動向をチェックしていないのだろうか?ケーススタディを提供するエージェンシーはいないのだろうか?量よりも質を提案する代理店はいないのだろうか?

いずれにしても1年経っても、「トヨタ自動車のTwitter取り組みはおかしい」と言わざるを得ない。

2012/07/11

オーディエンス、ステークホルダーが出てくる米海軍のソーシャルメディアハンドブック

2010年10月に米海軍のソーシャルメディアハンドブックが公開されている。
海軍少将で広報部長を務めるDennis J. Moynihanが、「Open Letter from the Chief of Information」として巻頭に一文を寄せている。
今は、海軍のリーダーになるために、エキサイティングでダイナミック、そしてチャレンジしなければならない時だ。直面する無数の課題の中に、この2~3年の間に劇的に変化したコミュニケーションの仕組みそのものがある。ソーシャルメディア・プラットフォームとテクノロジーが急激に成長し、コミュニケーション環境をフラット化し、民主化して、我々自身はそれをようやく理解し始めている。
効果的なコミュニケーションは、常にユニットとミッションの成功に貢献してきた。今日の多接続環境で、オーディエンスと会話し、エンゲージすることは不可欠だ。最近起きたミリントンでの洪水時、基地司令官と彼のスタッフは、被害状況や対応を探るアプローチの一環としてソーシャルメディアを効果的に使い、洪水対応を成功裏に導いた。ハイチにおいても、統合作戦時、参加部隊司令官は部隊及び隊員とのコミュニケーションにソーシャルメディアを利用した。
ソーシャルメディアは、我々がリーチしたいと考えるステークホルダー、以前であれば困難であったステークホルダーを含めて、関連し、調整され、特化した情報を伝達する効果的なチャネルだ。電話、Fax、email、Webサイトなど、他の通信技術の出現と同じように、我々はこれらツールを安全、効果的に利用するよう注意を払わなければならないし、隊員やその家族も同じように教育しなければならない。
一般企業と変わることなく、オーディエンスとかステークホルダー、リーチといった文字が顔を出すことに驚く。

日本でもソーシャルメディアハンドブックを社員に配布している企業は多い。ボヤ騒ぎや炎上を防止するための「べからず集」になる部分を否定するつもりはないが、ソーシャルメディアツールを使ってリーチする、アプローチするオーディエンスやステークホルダーに対する記述、説明がどこまでされているのかに非常に興味がある。

米海軍は、「コミュニケーション環境をフラット化し、民主化して、我々自身はそれをようやく理解し始めている」と書いているように、以前からの一方的なコミュニケーションではなく、オープン、対等、双方向のコミュニケーションプラットフォームへ変異したことを理解している。

それが国や人種を越えた普遍的な変異だとすると、広報・マーケティング・営業がソーシャルメディアを使うためには、以前とは真逆のコミュニケーションを行わなければならない。単にソーシャルメディアを使って以前同様の広報や販促を行うことはソーシャルメディアを活用することにはならない。

だからこそ、社員に持たせるソーシャルメディアハンドブックに興味がある。

そして、この普遍的な変異を前提に書かれたハンドブックがどれほど日本にあるのかにも興味がある。

2012/06/15

ミュージアムのクラウドソーシング物語

2008年にThe Wisdom of Crowdsを参考にして「Click !」というプロジェクトを行い、2012年5月から「GO」プロジェクトを開始しているブルックリン美術館の企画を推進するのは学芸員ではない。

一般事業会社のクラウドソーシングと同じか、それよりも早く実践していたブルックリン美術館の舞台裏はどうなっているのか?
出典:マサダ 「Click !」から「GO」へ飛躍したブルックリン美術館の舞台裏

2012/06/14

世界の美術館トップ5はTwitterから何を求めているのか?

ルーブル美術館、メトロポリタン美術館、大英博物館、ナショナルギャラリー、テート美術館が2011年の入場者数世界トップ5の美術館だ。

そこが当然、Twitter運用を行っているけれど、フォロワー数を求めていると思いますか、それとも何を求めていると思いますか?
出典:マサダ 入場者数世界トップ5美術館のTwitter対応

2012/06/11

レジャー・集客施設のTwitter対応の現状

テーマパーク、遊園地、動物園、水族館、フラワーパーク、ファームパーク、ミュージアムのTwitter対応はどうなのか。現状をチェックした。 出典:マサダ 集客施設上位のソーシャルメディア対応の現状:その1

2012/05/25

ソーシャル化する米国スキー産業

米国だけの話なのか、それとも国内にも関係する話なのか? あなたはどちらだと思われますか? ご意見、コメントをお待ちします。 出典:マサダ 米国のスキー産業が加速するソーシャルメディア戦略

2012/05/16

ダラス美術館続報

昨日、Scribdを使ってアニュアルレポートのPDFを露出・共有拡散しているダラス美術館について書いたが、そのダラス美術館ではPinterestも導入している。

ミレニアル世代がリードしているダラス美術館の続報は以下へ。

参考:マサダ  Pinterestを導入しているダラス美術館

2012/05/14

アンケート:新しい美術・博物館は必要ですか?

過去12年間で1,268館(28%)も増えている博物館、613万人(2.1%)も減っている博物館入館者数からして、これからも美術・博物館が必要だと考えますか?それともう必要ではないと考えますか?

出典にご意見、ご感想をお待ちしています。

出典: マサダ 新しい美術・博物館は必要ですか?

2012/05/11

彼我の差...

サンフランシスコの現代美術館、SFMOMAはiPadアプリを提供してアニュアルレポートを配布している。アニュアルレポートにはソーシャルメディアの各施策実績が示されている。


米国を代表するような博物館、スミソニアン博物館は、日本からのツィートにも耳を貸し、レスポンスを返してくれる。


ここにあるのは、自身をよりよく知ってもらうためにユーザスペースに参加することと、自身のもつコンテンツを広めてもらうためには、ユーザ間の信頼をベースとしたコンテンツ共有が第一だとする理解に他ならない。

参考:マサダ マーケティング施策の実績を明示するSFMOMA

2012/05/01

博物館に未来はあるのか?

博物館は、総合、科学、歴史、美術、野外博物館、動物園、植物園、動植物園、水族館と9つに分類されており、加えて博物館法により、登録博物館、博物館相当施設、博物館類似施設の3つに分かれているということをご存知ですか。

平成20年度には全国で5,775館の博物館があり、平成8年と比べると1,268館、28%も増えている。

入館者数は19年度間に2億7987万人となっているが、平成7年度間は2億8600万人だったので613万人、2.1%も減っている。

博物館数が増えているのに入館者数が減っていることをご存知ですか。


マサダで「博物館に未来はあるのか?」という刺激的な記事を書いたのでご興味のある方はどうぞ。

Source:マサダ 博物館に未来はあるのか?

2012/04/25

テート美術館のソーシャルメディア・コミュニケーション戦略

英国のテート美術館には、「ソーシャルメディア・コミュニケーション戦略」というものがある。


現状認識、ゴール、参加している既存ソーシャルメディアスペース(Facebook、Twitter、YouTube、MySpace)、活動の概要、効果計測、ソーシャルメディア運用グループといった項目が取上げられている。

モノやサービスの売り買いとは無縁な、美術館という組織が大変革している現状認識を踏まえ、12ものゴールを設定している。そのいの一番にくるのは、
文化面での世界最先端のソーシャルメディアプラットフォームになる。
という宣言だ。

このテート美術館の現状認識とソーシャルメディアへの取り組みを見ると、B2Cであれ、B2Bであれ、日本企業ははるかかなた遠くに置き去りにされている感がある。一読されることを推奨する。

Source:Tate Social Media Communication Strategy 2011-2012

別のBlogで、もう少し詳しく書いているので、宜しければそちらも。

Source:マサダ テート美術館のソーシャルメディア・コミュニケーション戦略

2011/09/13

Sharp has same community guide line as Toyota

先月の記事、Toyota rejects communications with users on Facebookに関してのtweetに、「そう言えば、Sharp-jpもSharpGalapagosも「フォローしている」はゼロ。」というものがあった。

参考:Toyota rejects communications with users on Facebook (Online Ad 2011/08/03)

そこで確認してみると、その通り、フォロー数はいずれのアカウントも「0」だった。

そして、各アカウントには以下のような説明がされている。
曰く、「ご質問・お問合わせは本アカウントではお答えできかねますので、ご了承願います」。
 曰く、「※Twitter上で頂きますご意見はすべて拝読させて頂いております。しかしながら、現状は個別での回答を控えさせていただきますのでご了承ください」とある。

シャープにはもうひとつ広報室のTwitterアカウントがある。ここは、「シャープに関するニュースをマスコミ、アナリスト向けにお届けします」というアカウントだが、ここもフォローは「0」だ。
これら3つのTwitterアカウントは、すべてがRT「0」、リプライ「0」という現状だ。

まったく、いままでのコミュニケーションをデジタル化しただけ、Twitterというチャネルを使って、色あせ、消費者・ユーザの耳に届かないメッセージをメガフォンマーケティングよろしくやっているだけだ。Twitterは、オープン、対等、双方向のコミュニケーションを行うためのチャネルだという理解が見られない。Twitterという組織横断的な対応、発信が必要なチャネルを使って、今まで同様に、企業・ブランドに都合の良い縦割り組織からの発信を行っている。


次に驚いたのは、Sharp_jpアカウントからリンクがはられている「ソーシャルメディア 公式アカウント」ページにある「コミュニティ・ガイドライン」だ。

ご丁寧にもFacebookページとTwitterアカウント別々にそれがある。トヨタのFacebookページにあった「コミュニティ・ガイドライン」とほぼ同じ体裁で、禁止事項、準拠法・裁判管轄について述べている。

Source:シャープ株式会社 公式Facebookページ コミュニティ・ガイドライン
Source:シャープ株式会社 公式Twitterアカウント コミュニティ・ガイドライン

当然、シャープのFacebookページには、トヨタと同様に「コミュニティ・ガイドライン」がある。
シャープは6月からFacebookの運用を開始しているようなので、まさか、トヨタのFacebook対応をコピーキャットしたわけでもないだろうが、「like」をクリックしてもユーザ独自の書込み、投稿がwallにできない処を見ると、トヨタとシャープのソーシャルメディア戦略を同じコンサルティング会社、あるいは広告代理店、広報エージェンシーが担っているのではないかとさえ思えてくる。

一方、シャープUSAが運営しているFacebookのAQUOSページに「コミュニティ・ガイドライン」なんてものはないし、@Sharp_USAがフォローしているのは1,600人以上いるし、RT6.58%、リプライ21.16%だ。ここもトヨタとトヨタUSAのパターンと同じだ。

それにしても、ここまで似通った対応を見せつけられると本当に不安になる。

シャープのインドネシアもFacebookページを運営している。28,703人のファンを持つSharpAQUOSのちょうど半分ぐらい、14,429人のファンを抱えている。SharpAQUOS同様に、ユーザ投稿も可能だし、ユーザの投稿に対してシャープからのコメントもある。もちろん、「コミュニティ・ガイドライン」はない。
どうして、USAやインドネシアに教えを請わないのだろう?
担当者をUSAやインドネシアに派遣したり、現地の担当者に本社へ出向いてもらわないのだろう?
なぜ、一足飛びに「コミュニティ・ガイドライン」へ行ってしまうのだろう?
ソーシャルメディアスペースの住人はすべて放火魔だとでも思っているのだろうか?

トヨタ本社のFacebookにおけるユーザ投稿禁止やコミュニティ・ガイドライン、TwitterのRTやリプライに関しては前回書いたので繰り返さないが、

どうして消費者・ユーザを信頼しないのだろう?
なぜ、消費者・ユーザの声を聞かないのだろう?
どうして「裸の王様」になりたがるのだろう?
なぜ、社内のリソース、特にアーリーアダプターの知見を活かさないのだろう?

「どうして?」と「なぜ?」がいくつも重なってゆくこの現状をシャープやトヨタのユーザのみなさんはどう思われますか?
シャープやトヨタのFacebookページやTwitterアカウントはこのままで良いとお考えですか?

みなさんのコメント、Tweetをお待ちします。

2011/02/14

Visit Japan 2011

ちょっと古い話だが、昨年の5月17日、前原大臣、中原政策官、長谷川座長と5分野の取りまとめ委員が参加して、第13回国土交通省成長戦略会議が開催された。「観光立国日本」にむけてのペーパーも上っている。

Source:第13回国土交通省成長戦略会議について
Source:国土交通省成長戦略(観光分野報告書) (pdf)

他にも色々とペーパーが上っているが、平成19年にまとめられた「観光立国推進基本計画」であれ、昨年の「国土交通省成長戦略(観光分野報告書)」であれ、全くと言っていいほど欠けているものがある。

Source:観光立国推進基本計画 (pdf)

それは、日本を訪問してほしい外国人観光客の姿、現状が全く語られていないことだ。

「国土交通省成長戦略(観光分野報告書)」の8ページめに「2. メディア戦略」がある。
2-1.新しいメディアを活用した海外プロモーション
1)現状の課題・問題点
・海外プロモーションにおいて、ブログ、ツイッター等の新しいメディアが十分に活用されていない

2)課題に対応した政策案
②有力ブロガー等、いわゆるソーシャルメディアを活用した情報発信の手法を海外プロモーションに活用できるかについて調査・検証する。外部専門家の意見を踏まえた広報の充実、ソーシャルメディアの活用を見据えた訪日外国人旅行者に対するアンケート調査の実施等、費用対効果の高い新しい広報戦略を構築する。

[クリアすべき問題点]
・有力ブロガー等を活用した情報発信の手法については、非制御性等のサイバーメディアの特性を考慮した慎重な検討が必要である。
と、ツールの話ばかりだ。プロモーションと言うOne wayの話ばかりであって、Two wayの話やそれを如何に育成するか、如何につなげ、拡散するかという話はない。

こういったツールを活用して訴求しようとする日本を訪問してもらう外国人旅行者の現状や行動に対する考察はない。彼らが使うメディア、スペース、サイトを調査すべきとは一言もない。Visit Japanのポータルサイトへのアクセスユーザに対して、サイト・コンテンツ評価やフィードバックを聴くビジター調査も言及されていない。細部に入り過ぎるかもしれないが、どのようなコンテンツを発信し、日々更新すべきコンテンツをどうやって収集、取材、制作するのか、会話の糸口をどう切り開き、どうつなげてゆくのかなどもない。

上のようなメディア戦略、すなわち、既存のコミュニケーションをオンライン化、ソーシャル化するだけの検討、ツールの検討では全く前に進めない。にもかかわらず...。

さて、1月26日、2010年 12月推計値 10年10月暫定値というリリースが出ている。それによると、
訪日外客数、過去最高の861万2千人
中国、タイ、シンガポール、フランス、マレーシア人訪日客は過去最高
2010年の訪日外客数は、これまで過去最高であった835万1千人(2008年)を 26万1千人上回り、前年比26.8%増の861万2千人となった。
 とある。

Source:日本政府観光局(JNTO) 統計報道発表資料 2010年 12月推計値 10年10月暫定値 (pdf)

リーマンショックからなんとか回復してきたようだ。ただ、日本の観光政策の目玉であった「2010年までに訪日外国人旅行者数を1000万人にする」という目標には届いていない。その未達に関するリリースはない(と思う)。もし、どこかにあるのならご連絡ください。

中国人への個人ビザ発給という埋蔵金を掘り出し、切り札を抜いたにもかかわらず、目標未達。そして、最初の目標が未達にも関らず2013年までに訪日外国人旅行者数を1,500万人、2020年初めまでに2,500万人、将来的に3,000万人を目指すという2010年6月18日の閣議決定は変わらないのだろう。

ま、未達でも責任を取る人間は何処にもいないのだから、閣議決定を変える必要もないわけだ。

さて、CMO Councilのレポートに「Marketing Ecosystem Effectiveness」がある。その中に、Visit Londonのケーススタディがある。2011年に予定されるロイヤルウェディング、2012年の夏のオリンピック開催に向けてVisit LondonのWebサイトへのアクセスを今の10倍にするためのソリューションが取上げられている。今のレベルはどれくらいかと言うと、年間で1.2億ページビューだそうだ。

Source:CMO Council / Unify to Multiply: Marketing Ecosystem Effectiveness (要登録)

月1,000万PVを10倍し、年間12億PVを目標とするVisitLondonと、1,000万人未達に終わったVisitJapanのWebサイトをのぞいて見ると下のようになっている。
競合として、比較するには差があり過ぎるのだが、VisitLondonのWebサイトと何が違うかというと;
まずユーザ登録がある。登録すると、e-newsletterが来るし、いろいろな優待券やマップやガイドもタダで手に入る。
  • Email Newsletters - Sign up and be the first to know about all the latest happenings in London
  • Special Offers - get more out of London for less
  • Competitions - try your luck in one of our many competitions
  • Maps - Download a map and start Exploring London
  • Guides - Get more with your Eat, Shop and Visit Guides
次に画面下にある各種機能が満載のツールバーがある。
  • Webコンテンツの翻訳
  • Webコンテンツの共有
  • RSSフィード
  • Flickr
  • YouTube
  • Facebook
  • Twitter
そして、モバイル版もある。

さて、VisitLondonとVisitJapanのWebトラフィックをGoogle Trendsで見ると以下の通り。VisitJapanのトラフィックは横軸に重なっている。
Alexaで見てもこんな感じだ。こちらは横軸よりもちょっと上に顔をのぞかせている。
世界中のインターネットユーザ、潜在的な訪英観光客の行動、利用サイト、ツール、サービスを理解し、必要な機能・ツールを装備したWebサイトを運営し、各ソーシャルメディアスペースで相応の会話を行い、これほどのWebトラフィックを獲得し、競合としてお手本にすべきVisit Londonの戦略、施策、活用システムの調査やフィードバックを一体、何処が、どのようにしているのだろう?本当に知りたい、一人の納税者としても、一人のマーケターとしても。

昨年8月、AviationWeekのBlogがDeltaについて書いている。中でDeltaの予約、販売、顧客対応のVPであるAllison Ausbandのコメントがある。
Delta decided to take the plunge into social media because that's the way the world is going, says Ausband.  "People are now living off their mobile phones, which allows them to vent when need to vent anytime.  Clearly, knew we needed to be in the space," she observes.  "We didn’t want to be left behind, because it's the way the world is going."
「人々や世界が向かっているのがソーシャルメディアだ」という理解があり、ソーシャルメディアラボを立ち上げたそうだ。

Source:AviationWeek Blog / Step Into Delta Air Lines' Social Media Lab

こういった理解、顧客が生活するスペースを分かっていれば何をすべきか見えてくる。しかし、顧客を知ろうともしないのでは、誰もいない荒野に大声を張り上げているだけだ。予算を垂れ流しているだけだ。

少なくとも各種調査に予算を支出すべきだと思うが、いかがだろうか?

2011/02/10

Insights from Samsung and Toyota

ForbesのBlog、MarketShareにSamsungのオンラインマーケティングのシニアマネージャ、Louis Giagrandeのインタビュー記事が載っている。

「昨年のマーケティング活動から得られたインサイトは?それを今年のキャンペーンにどのように活かしてゆくのか?」
--2010年、消費者は3DTVを気に入っているのは分かったが、今年、それがTV購買の主要なテコにはならない。それもあるが、消費者はTVアプリ・プラットフォームを高く評価している。

--また、消費者が持っている3DTVやスマートTVに対する誤解を解くためのデジタルマーケティングを準備している。

「今年、力を入れるのは?」
--競合に真似されるので詳細は話せないが、ひとつ言えることは、すでに販売された数百万台のスマートTVベースがある。これはCRMプログラムやFacebookページとは違う形で我々がエンゲージできるオーディエンスということになる。新しいキャンペーンはロイヤルティプログラムとソーシャルメディアアクティベーションというエレメントを活用するものになる。

Source:Forbes MarketShare / How Samaung Makes Digital Marketing Work

今年、Samsungが何をやろうとしているかのヒントが見え隠れするコメント、記事だ。

ちょうど1年ほど前、「Social Media Power of Samsung & LGE Customers」で、2009年にSamsungとLGEが販売したTV、携帯電話の顧客数として4億人、2億人という乱暴な数字をあげて、末尾に、
これら既存顧客をブランドアンバサダーとして活動してもらうマーケティングを考えると夜も寝られない。 
と書いたが、やはり、Samsungの担当者は夜も眠らずにスマートTVの既存顧客を活用するマーケティングを考えていたようだ。

参考:Social Media Power of Samsung & LGE Customers (Online Ad 2010/02/24)

さて、最後に、「ブランドがデジタルマーケティングを開始し、それを拡張するためのアドバイス」を訊ねられたLouis Giagrandeは、
  1. 始めから鍵となる効果指標を設定する
    全てを計測したいのは分かるが、改善するべき、集中するべき重要な指標をいくつか決定しておくべきだ。始めに達成すべき指標を決めておかなければ、雑多の数字の波にもまれてキャンペーンが成功だったのかどうか分からなくなってしまう。

  2. 顧客の声を聞き、必要であれば対応する準備をする
    多くの企業がFacebookページで顧客との会話をリードしようとしてはいるが、難しい質問に迅速、最適なマナーで回答する準備をしていないのを見かける。

    SamsungがカスタマーフォーラムをCNETで始めた時、社内の法務、PR、サービス、製品マーケティング、営業など多様な部署の協力を仰ぐことができるようにしていた。

    2、3回昼飯や酒をおごる必要があるかもしれないが、単純に社内のプロセスを構築する以上のことが必要だ。ソーシャルキャンペーンを成功させるには、内部の関係性が必要なのだ。
と答えていた。

そして、敢えて2番目に続けると、
  • ツールではなく、キャンペーン開始後から発信するニュース、情報、コンテンツ
  • それを収集、取材、制作、発信する管理者、体制
がポイントになると考える。

最近、トヨタがソーシャルアプリアワード開催をマイクロサイト、Twitter、Facebookで告知していた。

Source:ITMedia News / トヨタがソーシャルアプリコンテスト「クルマのピンチを救って」

しかし、マイクロサイトからリンクされるFacebookのInfoタブには何も書き込まれていない。コンテンツがない。説明文書が存在していない。この空白ページを見るユーザは何を思うのだろう?

なお、下の画像は9日の午前中にとったものだ。再確認のつもりで17:45ごろアクセスしてみると、Basic Info、Detailed Info、Contact Detailsなどが表示される。
ウォールに2月3日、ユーザの書込みが1件だけあった。

こちらも9日の17:45ごろ、再確認した。同じままだった。いの一番のユーザ以外、管理者の書込みもない。どうやって会話するのだろう?どうやって会話をつなげ、広げてゆくのだろう?
ソーシャルアプリを募集して、「若年層の車への関心が低下しているという危機」をなんとかしようというキャンペーンなわけだが、若年層に伝えるメッセージのないFacebookページや、マイクロサイトの英語と中国語ページがまだ準備できていない処を見せつけられると、Louis Giagrandeの回答との大きなギャップに目まいがしてしまう。

2011/02/07

Global Head of Digital Marketing and Social Media

Pete BlackshawAd AgeによるとFMCGジャイアントのNestleが、NielsenとMcKinseyが共同出資しているNM InciteのCMOであるPete Blackshawをデジタルマーケティング+ソーシャルメディアのヘッドとして3月1日から迎えると伝えている。

今後、彼はMarketing & Consumer Communication部門長のTom Buday、そして、Corporate Communications部門長のRudolf Ramsauerの下で活動し、報告するそうだ。

Source:AdAge / Nestle Hires Pete Blackshaw as Global Digital Chief

Nestleと言えば昨年4月に取上げたGreenpeaceのキャンペーンが記憶に新しい。

参考:Greenpeace Campaign Against Nestle (Online Ad 2010/04/19)

株主総会に合わせて、会場周辺での実力行使、Email、Twitter、Facebook、YouTubeなどで行われていたパーム油の使用禁止キャンペーンにより、サプライチェーンの見直し、パーム油円卓会議への参加、果ては会長によるビデオ声明にまで追い込まれたNestleが、1年かけて出した答えがこれだ。

YouTubeにアップされたビデオの削除要請、Facebookのコメント削除警告など、火に油を注ぐ対応しかできなかったNestleが出した答えが、部門新設と彼だ。


それまでNestleに「Digital Marketing & Social Media」といった部門はなかったはずだ。新しい部門を立ち上げて、そのトップに昔PlanetFeedback.comをやっていたBlackshawを据えるわけだ。

既存のMarketing & Consumer Communication、Corporate Communicationsに数多あるであろう下部組織・部門では昨年のブランド危機に対処できないことが証明された。その後、Nestle社内で行われたのは、まず、新しいメディア=オンライン、ソーシャルメディアのパワー、波及力、拡散力の分析であり、1対Nとは真逆に近いP2Pといったコミュニケーションチャネルや信頼・共感・協力を増幅するチャネルの把握、そして既存レガシーメディアのOne Wayに対するTwo wayコミュニケーションとの対比、ソーシャルメディアを構成するP2Pの人間つながりを把握した上で、今後の見通しやあるべき対応・組織・リソースが議論されたことだろう。

その結果、部門新設が決定され、Blackshawが選ばれた。1年という長いようで短い期間にどれだけの時間が費やされたのだろう、マーケティングや広報といった上位部門だけではなく、経営層で。

Nestleは、巨額の広告・マーケティング予算を支出し、どこにもでも顔を出すP&GやUnileverと比べると、あまり姿の見えないブランドだ。だから、まずGreenpeaceがパーム油で最初に標的にしたのもUnileverだった。Unileverは2009年にさっさと問題視されたSinar Masとの取引を中止したため、二の矢に選ばれたNestleが火だるまになってしまった。

この危機意識のなさはマーケティングや広報といった上位部門だけではなく、経営層が火種なのだから。パラダイムシフトを理解、把握するブランドと、していなかったブランドの差は途方もなく深く、広い。また、火傷から学ぶブランドと、学ばないブランドの差はこれからも開いてゆく。担当部署ではなく、経営層の理解が不足し、危機意識のない場合はとくに。

ツール主導で先走りがちな担当部署を抑え、組織的な改革と外部からのリソース注入により風通しのよい横断組織、あるいは組織新設に至るまで、企業の根幹を変えるのは経営層、CEOでしかあり得ない。いくら担当部署を監督する役職者が理解を示していたとしても、CEOの理解、決断がなければ、その企業はこれからのビジネスに脆弱性がついて回る。理解を示す役職者がいても、彼がCEOを動かさなければ企業は何も変わらない。

特に、担当部署が実施するOne Wayコミュニケーションのオンライン化、ソーシャル化を目指すだけの施策を見るにつけてもそう感ぜざるを得ない。例えば、企業広報部、グローバルブランド管理部、広告宣伝部、コーポレートなんとかといった組織そのもの、あるいはその下部組織を、根幹から変革し、担当分野や上下関係を変え、名称もデジタルとか、インタラクティブとか、ソーシャルメディアへと変えるのはCEOしかいないと思うのだが...。

それとも、やはり、他山の石ではなく、Domino Pizza、UA、Nestleのように業績やブランド価値・評価が実際に傷つかない限り、学ばない、学べないものなのだろうか、中でも日本企業と、そのCEOは...?

参考:Open Letter to CEOs in Japan (Online Ad 2010/08/17)

2010/12/28

Global Friendships

FacebookのインターンであるPau Butlerが世界中のFacebookユーザの交友関係を図式化したものをあげている。

CNNなどは中国が空洞になっている点を取上げているが、本質は別の処にある。

それは世界中のFacebookユーザが、英語圏であれ、非英語圏であれ、Facebookというコミュニケーションチャネルを通してつながっているということだ。

世界には英語を学んでいる学生や社会人が10億人いる。日本を除き、どんな国であれ、今時、幼稚園児や小学生だって英語くらい話すのは常識だ。英語さえ理解できれば、Facebookというコミュニケーションチャネルに参加するだけで世界中のユーザとつながることができる。非英語圏のユーザは、英語を理解する国内のアーリーアダプターが翻訳する英語コンテンツを消費することで、英語圏ユーザとつながってゆく。

ここに国境や言語による制限は少ない。米国や欧州で発売されたローカル製品が、様々な交流チャネル、タッチポイントを経由して、アフリカ、南米、東南アジアのFacebookユーザに露出する可能性がある。逆に、インドや中近東、あるいは韓国のニュースが英語圏ユーザに露出、共有される可能性もある。
Source:Facebook / Visualizing Friendships
Source:CNN Japan / フェースブックの世界地図

だから、Volkswagen Internationalは、Das Auto.というFacebookページのInfoタブのMissionにこう書いている。
This is the official Facebook Page of Volkswagen International. We bring “Das Auto” to all Facebook fans and drivers around the world. This is the place to check out for the latest Volkswagen news and entertainment. It is also the place to share your thoughts, pictures or videos of your personal Volkswagen experiences and moments. In order to reach out to a widespread audience, the official language of this page is English.
Source:Facebook / Volkswagen International

Volkswagen本社が各国のFacebookページに加え、本社ページを英語で公開、運用していることを、Facebookの全世界交流つながり図と重ね合わせれば、その意味や目的が良く見えてくる。

と、すると、交流のつながりが空白で漆黒の闇に包まれているかのような中国を問題にするよりも、非英語圏でありながら世界中から太く、明るい交流関係のつながりがある国々と比べ、見方によっては消えそうに弱く、細いつながりしかもたない日本の現状を考えた方がましだ。

日本のグローバル企業が本社予算で現法の広告キャンペーンを支援すること以上にやらなければならないことがあると思うが、いかがだろうか?

2010/12/22

Profitability of Groupon Promotions

最近、Grouponのオンライン広告がこれでもかというほど出稿されている。例えば下のようなやつだ。
このバーガーが97%割引なのかはともかく、消費者にとって見るととにかく安いのがいい。少なくとも半額で欲しいもの、やりたいこと、食べたいものが手に入る。店にとってもそうだ。名前の知られていない店、ショップにとって、自慢の品やサービスをとにかく試してくれさえすればその良さは分かってもらえるはずだが、如何せん、お客に知ってもらえる道がない。そこをGrouponの吸引力で大勢のお客に知ってもらえるわけだ。最初は赤字覚悟の低価格で出すしかないが、お客さんが何度も通ってくれれば、通常価格で買ってくれれば元は取れると踏んでいる。

ということで、Grouponもせっせと自身を露出して吸引力拡大に努めている。

ところで米、ライス大学のUtpal M. Dholakiaが、Grouponを使ったプロモーションの効果に関する面白い調査を報告している。

それによると、
  • Grouponを使った店、ショップの66%は利益が出たが、32%は赤字
    (レストランの場合、42%が赤字)
  • クーポン額面金額以上の売上があったのは、利益が出た店で50%、赤字店では25%
    (赤字店で25%も額面以上に買ってくれたのにそれでも赤字ということは...)
  • 再び店、ショップを訪れて定価で買ってくれたのは、利益が出た店で31%、赤字店では13%
    (利益が出た店でもクーポン客の69%は二度と来ない一過性の売上になる)
  • もう一度、Grouponを使おうというのは、利益が出た店で82%、赤字店ではたったの8%
    (利益が出た店の18%は二度とやらないというのは...)


ま、Grouponの評価が定まるには少し時間が必要な気がする。

しかし、Grouponは、とに角、新規顧客獲得に威力を発揮している。一時期ではあるが怒涛のように顧客が押し寄せて今まで見たことも、体験したこともないような大入り満員札度めセールを保証している。そして、少ないながら二度目、三度目といったリピーター達が、クチコミを広めてくれているわけだ。また、今年9月、最初のナショナルクライアントとしてGAPがGrouponを使っている。44.5万枚のクーポンが売れて1,100万㌦の売上をあげており、ローカル、リジョナルの小売だけではなく、ナショナル、あるいはグローバルへの展開もありそうだ。

ただし、バラ色の結果だけではなさそうで、Appendix 2を見ると、「Grouponユーザは要求だけ多くて金を使わない」「対象商品以外も割り引けと要求する」「彼らは二度と戻ってこない」といったコメントが並んでいる。

Source:How Effective Are Groupon Promotions for Businesses? (pdf)

それにしてもGrouponのコミッションは最大50%らしいので、そのコミッションを払い、定価の50%引きでも利益の出る店、ショップ、レストラン、ネイルサロンやスパがいるのはすごい。クーポン特別ディナーとか、特別セットとして最初から原価を半分以下にしていたのかもしれない。ま、定価が如何にぼったくりだったのかということでもあるし、如何に消費者はコケにされていたかということなのかもしれない。

Source:Groupon Business Model (SlideShare)

2010/12/21

Difference Between Advanced and Laggard

毎日、ソーシャルメディアというキーワードを聞かない日はない。とに角、ソーシャルメディアが喧しい。バズワードとして十二分に日本中に知れ渡ったようだ。

ただし、それはソーシャルメディアのごく一部である「ツィッター」が取上げられているだけで、ソーシャルメディアそのもの、その本質、現在及び今後への影響を理解した上でソーシャルメディアが語られていることはそう多くはない。

TwitterやUstreamを使って最先端マーケティングをやっていると思っているが、それは違う。新しいツールを使い、苔むしたコミュニケーションメッセージを垂れ流しているだけだ。担当者の自己満足と、上層部の無理解が大手を振って歩いているだけだ。デジタルとか、インタラクティブマーケティング、あるいはソーシャルメディアマーケティング部という部署がある米国企業と比べ、昔からの広報や、広告、製品マーケティングや営業部隊が新しいツールを担当している日本企業は、とてつもなく後れている。

それを端的に表しているものがある。ソーシャルメディア関連の求人数だ。

Google.co.jpで「求人 マーケティング」を検索すると1,160万件がヒットした。Google.comで「job marketing」を検索すると1億1,300万件ヒットした。単純に考えれば米国は日本の約10倍のマーケティング関連求人があると言える。人口、企業数、求職状況を考えれば妥当な差ではないだろうか。

次に同じように今度は、「求人 ソーシャルメディア」、「job social media」を検索すると、google.co.jpは66.5万件、google.comは9,840万件ヒットした。ということは、米国は日本の約150倍のソーシャルメディア関連求人があるということになる。マーケティング求人の15倍の差がついている。それだけ日本にはソーシャルメディア関連求人がないわけだ。企業自体が如何にソーシャルメディア担当者を必要としていないかが分かる。広報や広告、マーケティングのプロは必要だが、ソーシャルメディアのプロは要らないのだ。
(ここまでの検索結果は12月13日)

このソーシャルメディア関連求人の中身はどうなっているか調べてみると、12月18日にgoogle.comで「job social media」を検索すると1億1,300万件がヒットし、「job social media agency」では1,430万件がヒットした。これを単純に考えれば、ソーシャルメディア関連求人のうち12.65%が代理店のもののようだ。米国は企業、メーカー系のソーシャルメディア関連求人が中心になっていると見てもいいのではないだろうか。

次にgoogle.co.jpで「求人 ソーシャルメディア」を検索すると74.5万件、「求人 ソーシャルメディア 代理店」では21.1万件がヒットした。ソーシャルメディア関連求人のうち28.32%が代理店のもののようだ。これを「求人 ソーシャルメディア 制作会社」とすると57万件なので、76.5%が外注系求人のようだ。少なくとも日本のソーシャルメディア関連求人は代理店系、外注先系の求人が多そうだ。

米国の求人サイトはどうだろうということで、「social media」をキーワードとして検索してみると、
  • Monster 1,000件以上
  • Job Search 3,625件
  • Indeed 29,288件
  • Career Builder 3,626件
となった。

日本のハロワや転職サイトを見ると、 これはもう悲惨としか言いようがない。いずれも職種、業種、勤務地などは空白として、キーワードに「ソーシャルメディア」を入れて検索してみた。
  • ハロワ 5件
  • パソナキャリア 4件
  • デューダ 18件
  • JACリクルート 1件
  • リクルートエージェント 2件
  • マイコミエージェント 0件
これらすべてが企業、メーカーの求人だとすると、米国の求人サイトと比べると数百分の一、数千分の一以下の求人しかない。非公開の求人もあるだろうが、上記求人数の10倍、100倍になるとはとても思えない。

日本企業、メーカー系のソーシャルメディア関連求人はこれほどお寒い状況なのだ。

社内のアーリーアダプターが社内伝道しても頭の固い上層部は首を振るだけ、他部署に伝道しても固い縦割りサイロ組織の弊害は越えられない。コンサルタントとして自社にコンタクトしていたEsteban ContrerasをヘッドハントしたSamsungまで行くのは不可能だろうが、既存組織ではできないことがあることさえ分かっていないという状況があるからだ。

参考:Japanese Brands Left Far Behind While Samsung Accelerating (Online Ad / 2010/08/09)

他部署に複層して関るソーシャルメディアマーケティングを行う部署を新設することが必要なのだが、日本のグローバル企業にその動きはない。既存部署のマインドセットのままでは、また、今までのコミュニケーションチャネルと同じコンテンツを供給していてはダメなのだが、本質を理解していないから根本のマインドセットを変えられていない。

既存部署の有志が新しいツールを使って既存手法をソーシャル化したり、あるいは既存部署にツールの担当者を入れて情報発信を行ったとしても、マインドセットが同じなので発信されるコンテンツは、毎日、郵便受けに投げ込まれるポスティングと一緒だ。読まれることも、共有されることもなく、ゴミ箱行きだ。

最悪なのは、代理店、エージェンシーがあげてくるソーシャル提案を鵜呑みにして、昔のままのマインドセット、既存部署、そしてツール主導の広告やマーケティングをやっている企業だ。いや、もっとひどい処も沢山ある。

さて、下はB2Bバイヤーが購買プロセスの3段階で使うコミュニケーションチャネルを、利用頻度と影響力に応じてプロットしたものだ。 利用頻度が高く、影響力の強いチャネルはWOM、展示会・セミナー、サプライヤーWebがあげられ、利用頻度が低く、影響力の弱いチャネルには、DM、LinkedIn、Webinar、雑誌広告があげられている。
それを30歳までのバイヤーでプロットし直してみると、まるっきり画が違う。高頻度、影響大のセクションに展示会・セミナー、DM、そしてWeb検索が顔を出している。また、低頻度、影響大のセクションに入っていたソーシャル系のTwitter、Blog、Facebook、コミュニティサイトが概ね右上へ移動している。
Source:BaseOne / Buyersphere Report (pdf)

B2Bでさえも既存チャネルと違うアプローチが必要になってきている。そして、30歳未満のデジタルネイティブと、30歳以上のデジタルイミグラントとではこんなにも違う。この状況を理解する企業と理解しない企業がいる。古いマインドセットを切換え、新しいチャネルに対応しようとする企業がいるし、そうしない企業もいる。また、苔むした既存チャネルにしがみ付き、既得権を手放そうとしない組織があり、人がいる。
参考:Digital Natives and Immigrants (Online Ad 2010/04/02)

半導体、液晶パネル、TV、リチウムイオン電池と韓国勢にシェア首位を奪われてきた日本企業は、製造メーカーとしても、パラダイムシフトの理解においても二番手、三番手に落ちこぼれている。縮小するしかない国内市場をかかえる日本の企業本社が、グローバルなブランディング、マーケティングをやらない限り、SamsungやLGの後塵を拝するのは間違いのないところだ。なぜなら、デジタルネイティブとイミグラントの差さえ理解しない企業に2011年以降の流れなど読めないし、コミュニケーションさえできないからだ。

2010/09/10

Samsung Dominating 3D TV Buzz Share

6月に、Samsung 3D TV Promotionを書いた。

参考:Samsung 3D TV Promotion (Online Ad 2010/06/03)

それ以降も、矢継ぎ早といったマーケティング、プロモーションが繰り出された結果、8月31日のDealers Scopeによると、Samsungはすでに全世界で発売以来6ヶ月間で100万台の3D TVを販売し、米国シェアの88.3%を握っているようだ。

Source:Dealers Scope / Samsung Sells Millionth 3D TV, Eys Apps

しかし、VentureBeatによれば、Sonyは7月までにSony Style Storeにおいて200万回以上の3Dデモを実施。300人の3Dスペシャリストを配置。今後、2~3ヶ月で20万回の3Dデモを予定。5,000回以上のマーケティングイベント開催を予定しているとのこと。

Source:VentureBeat / Sony revs up the 3D TV sales pitch with millions of demos

各社のマーケティング、プロモーションがこれからも加熱、加速してきそうだ。

ただし、今、目の前に無視できないほど大きく広がった明白なギャップがある。それは、Samsungと競合する4社、Panasonic、Sharp、LG、そしてSonyに関するオンラインバズ数だ。

下は、3月10日から始まる週を起点として9月1日から始まる週までの6ヶ月間における5社、Panasonic、Sharp、LG、Samsung、そしてSonyの3D、TVに関するオンラインバズの時系列グラフだ。累計ではPanasonicは3.12K、Sharpは1.15K、LGは1.12K、Samsungは47.1K、そしてSonyは6.61K個のバズが発生している。
そのシェアを見ると、もう圧倒的としか言いようのないギャップがある。Samsungはこの6カ月間の3D、TVバズシェアの80%を握っている。日本メーカーではSonyが11%、Panasonicが5%、SharpはLGと同じ2%でしかない。残り4社が束になってかかってもSamsungはその合計の4倍のバズを発生させている。
このバズをもう少し詳しく、カテゴリ別に見てゆく。

まず、Blogだ。Samsungが28.5Kのバズを発生させていて、次に続くのはSonyの4.87K個と一ケタ少ない状況だ。
BlogバズシェアはSamsungが75%を握っており、Sonyが善戦して13%、Panasonicも健闘して7%だが、LGは3%、Sharpは2%でしかない。
次にForumバズを見ると、ここでもSamsungが競合を圧倒している。累計で14.9KのSamsungに対してSonyは1.37Kでしかない。ForumではLGがもっともひどく48個のバズしか発生していない。
ForumバズシェアはSamsungが89%だ。Samsungは全4カテゴリでトップシェアを占めているが、89%はその中でもTwitterに次ぐ高いシェアだ。
次はTwitterだ。ただし、TwitterのAPI制限の関係でモニタリングできているTwitterバズ数は実数の10%から15%の間ということになる。Samsungに関する3D、TVがらみのオンラインバズが2.64Kなのに対して、他の4社はひどい。136件のSony、55件のPanasonic、23件のLG、そしてSharpに至っては13件しかない。
ということで、TwitterバズシェアでSamsungは92%という最高シェアをたたき出している。こうなってしまうと、如何にSonyが5%、Panasonicが2%のシェアといっても、LGの1%とそう変わりはない。4社ともにTwitterを考慮したマーケティングやプロモーションをまだ実施できていないということだろうが、今時、まだ実施できていないとすると、もうこれは大変、後れているということになる。担当者自体がTwitterを使った情報やコンテンツ発信をしていないということだ。競合がどんなマーケティングやプロモーションをやっているかも調査していないということだ。今、ユーザ、デジタルネイティブ、アーリーアダプターがどこにいて、何を使い、どんな会話を紡いでいるかを無視しているということだ。
最後に、News関連バズだ。ここもSamsungが累計1.12Kなのに対して、Sonyは231件、Panasonicが134件、LGが98、Sharpが65だ。
シェアもSamsungがトップの67%、Sonyが15%、あとは推して知るべしといったシェアだ。

もう、3D TVと言えばSamsungしかあり得ないといったレベルのオンラインバズギャップが4社との間に存在している。Sonyだけではなく他の競合各社も様々なプロモーション、イベント、キャンペーンを仕掛けてくるだろうが、一朝一夕にこの途方もないバズギャップを埋めることは不可能だ。特に、従来からの一方通行キャンペーンではもう何も期待できない。

さて、このように見てきたオンラインバズは何かと言うと、Blog、Forum、Twitter、そしてNews関連サイトに書き込まれ、発信され、共有され、再露出されているブランドに関連する情報、コンテンツだ。

これらオンラインバズが、ブランド認知、想起、好感度、優先度などを向上させて、購買意思に大きく影響してくる。それもただ単に声が大きいだけとか、態度がでかいだけで俺は偉い専門家だと思っていユーザではなく、自分と同じようなピアが体験したブランドの評価、使い勝手や競合製品との比較、そしてブランドの本当の価値を伝えてくれるのがオンラインバズだ。

そのオンラインバズの80%をSamsungが牛耳っている。

Corporate Social Media Summitに参加していたSonyのChristina Stahler、Head of Consumer InsightsのPodcastを聴くと、今年、SonyはベンチマークするためNielsen BuzzMeticsとRadian6を使ってモニタリングしているそうだ。

参考:Corporate Social Media Summit (Online Ad 2010/04/15)
Source:UsefulSocialMedia / Podcast - Sony Christina

彼女のカバーするテリトリからは離れるが、訊いてみたい。Samsungとのこの途方もないバズギャップをどう考えているのかと。そして、このギャップを埋めるためにどのようなマーケティング、プロモーションを予定しているのかと。

この膨大なオンラインバズギャップを把握せず、対抗もせず、ただ、昔からの広報、広告、プロモーション、マーケティングをやっている企業・ブランドは何も見ていないし、聴いてもいないし、感じてもいない。昔からの業務をこなしているだけで、消費者がどこを向いているかも調べていない。

このギャップを埋めるには、「Samsungと同額以上のメディア費を投下すべきだ」と、昔からの自分たちのビジネスモデルをベースとして考える一部の特異な人たちは存在するが、それに何の意味があるはずもない。誰も見ていない、読んでいない、聴いていないTV、新聞、雑誌、ラジオ広告。封を開けられもしないDM。クリックされることもないポータルサイトでのオンライン広告。不達率の異常に高いEmailニュースレター(それもテキストメール)。Facebookへのオンライン広告。提案してくるのは、バケツをひっくり返したような大量露出、大音量のメガフォン広告キャンペーンだ。

ここにあるのは、企業・ブランドや代理店・エージェンシーにとって手離れの良いマーケティング、キャンペーンだ。効果など二の次で、広告エビデンスがちゃんと取れればそれでいいといった類の話だ。なんで、私たちが汗をかかなきゃいけないんだとうそぶき、消費者のことや、彼らにどうやってメッセージを届け、共有してもらうかといったマーケティングの肝が欠落している施策だ。

今、もっとも必要なのは、「消費者にブランドを語ってもらうこと」だ。2006年のANAでP&GのCEOは、「消費者がパワーを握っている」と語っている。それからすでに4年もたってしまった今年、企業・ブランドが如何に大声を張り上げたところでメッセージが届く消費者の数は少ない。彼らは、レガシーマスメディアを使った企業・ブランドからのメッセージを信頼するよりは、自分と同じピア達のメッセージを聴き、情報・コンテンツを消費、共有、再露出しているのだから。彼らにブランドを語ってもらわずして、何も伝わらない。何も共有してくれない。

今、彼らのスペースに参加し、メッセージを届け、共有してもらうべきユーザはデジタルネイティブしかいない。インフルエンサーとして、クリエイターとして、Blog、Facebook、Twitterに多くの読者、友人、フォロワーを抱える彼らにブランドを語ってもらい、彼らの読者、友人、フォロワーにも語ってもらうことしかない。

なぜ、Samsungが圧倒的なオンラインバズを握っているのか、何が、競合各社と違うのか、なぜ、消費者はバズを生成し続けているのか、なぜ、SamsungのCEOはLoicと会ったのか、そして、なぜ、あなたの企業は公式Blogを持っていないのか、また、なぜ、あなたの企業に関するバズが少ないのか、考えたことがありますか?

もし、ご興味があれば、お問い合わせください。

2010/08/16

One World with Early Adopters Circulating Content

先週、「Japanese Brands Left Far Behind While Samsung Accelerating」を書いた。

参考:Japanese Brands Left Far Behind While Samsung Accelerating (Online Ad 2010/08/09)

そうした処、9日の午後1時頃、日本大手メーカーの韓国支社の方がアクセスされ、韓国語に翻訳して30分以上閲覧された後、ご自身のTwitterから Tweetされていた。しばらくすると、そのTweetから韓国の方が何人がアクセスし、また、少し時間をおいて今度は、韓国Samsung、そしてLG からアクセスがあった。

そして、10日には、iblur's Communicationsという韓国のBlogで取り上げていたらしく、11日にそこをリフェラルとしてアクセスがあった。
Source:iblur's Communications / Social Media의 방향을 정한 Samsung, 어떠한 결과를 보여 줄 것인지.

世界は狭いと思いませんか?言葉や地理的な壁はないと思いませんか?世界はひとつにつながっていると思いませんか?
最初のアクセスがアーリーアダプターであり、彼が140文字以内に要約したTweetを発信し、彼をフォローしている韓国ユーザから日本語Blogへアクセ スがあった。そして、そのBlogに取上げられていたSamsung、そして競合するLGからアクセスがあったということになる。また、最初のTweet からBlog記事を書いたユーザもいて、そこからもアクセスが来たということだ。

これから分かることは二つある。

ひとつめは、前々から言っている「アーリーアダプターから国内ユーザへのコンテンツ共有、再露出」という情報・コンテンツのフローがある。今回は日本語から韓国 語への共有、再露出だが、これは例外と言っていい。基本は「世界中のアーリーアダプターが注目する最新の英語ニュース、情報、コンテンツから各国語への共有と再露出」だ。この基本が世界中で行われている。だから、それをベース として英語コンテンツを世界のアーリーアダプターに露出し、それを消費、共有してもらい、自国語に翻訳してBlog、SNS、Twitterなどで国内へ 再露出してもらうことができる。そのフローが証明されたことになる。そして、グローバルに全世界のアーリーアダプターに情報・コンテンツを提供するのは日 本本社のテリトリーだと言い続けてきた。グローバルにマーケティングを行うのが米国子会社や欧州販社ではない限り、それは日本本社の責任となる。

ふたつめは、Samsungにしても、LGにしてもちゃんとバズモニタリングをしていることだ。最初にTweetしたアーリーアダプターをフォローしていた わけではなく、自社ブランド名や競合ブランド名をモニタリングしていたからこそ、韓国ユーザのTweetをキャッチし、このBlogへアクセスしてきたわ けだ。ソーシャル化を進めるための基本として、各種情報収集、戦略構築、社内体制整備、要員トレーニング、モニタリングやWebビジター調査など様々なも のがある。その中でも基本中の基本であるモニタリングを2社ともにやっているということだ。

2社ともに国内においてBlog、SNS、Twitterなどをモニターしており、2社ともバズのリンク先までトレースしている。それが国外、日本であったとしても。

基本に忠実な韓国ブランドに比べ、日本のグローバル企業は...???

ひょっとして日本国内においてTwitterを使った拡販、販促だけしか考えていないのかもしれない、世界はひとつにつながり、世界中のユーザがブランド体験を共有しているにも関わらず...。