2007/04/23

Click Fraud Q1 2007

3,500以上のオンライン広告主、広告代理店が加盟するClick Fraud Network(CFN)を主催し、クリック詐欺インデックスを発表しているClick Forensicsによると、2007年Q1の結果は以下の通り。
  • 2007年Q1のクリック詐欺率は14.8%(前年同期は13.7%)
  • CFN参加企業のPPC広告におけるクリック詐欺率は21.9%(2006年Q4は19.2%)
  • 2㌦以上の高額キーワードに対するクリック詐欺率は22.2%(2006年Q4は20.9%)
Click ForensicsのCEOによれば、「クリック詐欺は、検索エンジン側が被害防止に努めるにつれて、一層巧妙になってきた」、「クリック詐欺はSPAMや、Phisingのようなオンライン詐欺と同じ進化の道をたどっている様に見える-詐欺が巧妙になればなるほど問題は大きくなっている」と語っている。
Source:Click Forensics / Click Fraud Index

今まで取り上げたクリック詐欺に関する記事だけでも5本ある。2006年Q4のクリック詐欺率が14.2%で最高になったと2月1日に書いたばかりだが、もうそれを追い越して2007年Q1は14.8%に達してしまった。

検索広告に予算を投下し始めたGM、Wal-Martなどの大企業がクリック詐欺の被害にあう可能性もある。しかし、彼らには、ロングテール企業など及びもつかないリソースがある。被害の防止、被害の特定、補償交渉など予算規模に即して検索エンジン側からの対応も厚いだろう。

しかし、ロングテール神話に踊らされてPPC広告に予算をつぎ込む中小・零細企業、SOHOはコンバージョン率低下に悩まされるだけではなく、クリック詐欺の被害者にもなっている。そして、予算規模が小さく、数少ないキーワードしか買えない彼らの行き先は、Blogやニッチなショッピングサイトになってしまうのかもしれない。

参考:Click Fraud Record High 14.2%
参考:Big Brand for Search
参考:Click Fraud : Al Qaida, Hezbollah and Fallujah?
参考:Click Fraud -2
参考:Click Fraud

実は、2月28日にInside AdWord'sにGoogleがどのようにクリック詐欺を防止・探知しているかという書込みがある。Googleは、フィルタリング、オフライン解析、調査の3段階を踏み、クリック詐欺を未然に防止しているとしている。
そして、最終的にクリック詐欺として判定された率を、「0.02%」としている。
Source:Inside Adwords /Invalid Clicks – Google’s Overall Numbers
参考:MediaPost's Search Insider /Don’t Think Click Fraud, Think Negative ROI

ただし、この0.02%はGoogleがクリック詐欺だと判定した割合だ。1、2段目の自動アルゴリズム判定で見落とされたもの、3段目で見落とされたものがあった場合、それは対象外だ。そして3段目の解析で初めてクライアントからの苦情が調査対象となっている。1、2段目で正常クリックと判定されたものは、クライアントがクリック詐欺だと立証する必要があるようだ。

Click Forensicsの結果から、どうしても、このGoogleの書込みに納得がいかないクライアントもいるだろう。

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