2006/09/26

Click Fraud - 2

3,944人のマーケターを対象に調査したMarketing Sherpaの「検索エンジンマーケティング・ベンチマークガイド」にクリック詐欺に関するデータがあった。

「Email Spamと同様に、クリック詐欺は時間と金を喰う」というマーケターが平均で55%もいる。検索エンジンベースのマーケターはクリック詐欺の被害を心配す るよりも、効率追求を放棄してお手上げのようだ。「クリック詐欺が問題にならなくなる」、「業界がCPAベースに移行する」と答えているのが同じ16%だ が、クリック詐欺が自然消滅することはなく今後も増加が見込まれることから、あまりの被害者意識の低さが気にかかる。

それは業界によって 温度差があるからのようだ。厳しい予算執行を迫られるB2Bマーケター、特に、非常に競争が激しい業界の場合、クリック詐欺による費用増大やキャンペーン 管理面から、予算を検索マーケティングから引き上げ、まったく別の分野に投下しているようだ。CPC費用は増加の一途のため予算シフトは今後も続きそう だ。
しかし、E-Commerce業界のようなメインストリームマーケターの場合、SEMは欠くべからざる最低限のツールとして利用せざるを得ないようだ。


さて、話はちょっと外れるが、資料の中には非常に興味を惹くものがある。
それは視線トラッキングヒートマップだ。Googleを使った検索を実行した結果のページで、ユーザの視線がどこを見、どこを見ず、どこをクリックしたのかを明らかにしている。
赤 い固まりはユーザが直接視線を投げた場所で、色が暗くなるにつれて注意を払わなくなることを示し、灰色部分はまったく見なかったことになる。4箇所ほど見 える「X」はユーザがクリックした場所で、赤い水平の線は、ユーザがページの下に表示されている検索結果をどこまでスクロールダウンして見たかを示してい る。
ユー ザは検索結果の上位しか注意を払って見ていないし、結果項目の最初の数単語とその説明は見ているが、右側にあるスポンサーリンクにはまったく視線を送って いない。各検索エンジンプロバイダーはB2C、B2B向け、そしてブランディングにも有効だとしてプロモートしているが、いかにCPCだとしてもこれだけ 無視されているエリアでのブランディングには効果はないだろう。

Source:MarketingSherpa (pdf)

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