2009/02/20

Audi Boost Marketing in US

独在住の読者から「Audiが米市場向け広告費を20%増額する」という情報をいただいたので、ちょっと調べてみた。

すでに1月19日付のAd Weekに「Audi Accelerates Media Spend」という記事で報道されていたようだ。詳細は以下へ。

Source:Ad Week / Audi Accelerates Media Spend

昨年のSuper Bowlに60秒スポットを出し、その後のメディアimpressionは6億に達し、AudiUSA.comはSuper Bowl前後の2か月間に200%のimpressionアップになった。YouTubeにアップしていたビデオは100万回も視聴されたようだ。

今年のSuper Bowlは、BenzやBMWを引き合いに出しながらのカーチェースものでUSA Todayのランキングでは12位に入っている。
Source:USA Today / Super Bowl Ads 2009

AdWeekによれば、Audiの2007年の予算は3,500万㌦、2008年は9,000万㌦、そして20%増なら今年は1億800万㌦ということになる。 積極果敢なマーケティングが吉と出るか、それとも凶と出るのか、注目してみたい。

2009/02/19

Old catching Up

PEWが、「Generations Online in 2009」というデータを公表している。

ゲーム、ビデオ視聴、IM利用、SNS利用、音楽ダウンロード、Blog利用などでGen Y (18-32歳)が当然、他の世代を押しのけて最もインターネットの各種サービス・ツールを利用している。

しかし、Gen X (45-54歳)、Older Boomer (55-63歳)、Silent Generations (64-72歳)といった中高年も負けてはいない。
pew_study
Source:PEW / Generations Online in 2009 (pdf)
Source:NewTeeVee / Pew: Sure, Young Use Web Vid, But Olds Catching Up

中高年世代は、「健康関連情報入手」、「オンライン購入」、「銀行口座管理」、「行政Webアクセス」、「宗教関連情報入手」、「検索エンジン利用」、「ニュース入手」、「求職」、「旅行予約」、「オークション参加」といった分野で若い世代を上回る利用を見せている。

Gen Yが作った道をGen X以降の世代が歩き始めている。今こそ、アーリーアダプターだけではなく、アーリーマジョリティを対象としたオンラインマーケティングが活用されるべき時なのだが…?

2009/02/18

Top 100 Social Brands 2008

SNS、Blog、Twitter、写真・ビデオ共有サイトなどソーシャルメディアスペースでの会話をモニターしているVitrueが、2008年のブランドランキングを発表している。

当然ながら、iPhone、CNN、Appleなど米ブランドが上位を占めているが、日本のブランドはどうかというと、Sony、Nintendo、(PlayStation)、Honda、Sharp、Toyota、Suzuki、Nissan、Sega、Subaruの9社というか10ブランドがランクインしている。

よく知られている日本ブランド中で、ランクインしていないブランドがいくつかある。それ以外にも日本に進出しているがランクインしていない海外ブランドもある。

ランクインしていようが、ランクインしていなかろうが、気にも止めないブランドがあるし、別にWeb 2.0スペースで語られることがどんな意味を持つのかも把握せず、それを活かして行こうとする意志もないブランドもいるだろう。

そんなブランドには意味のないランキングだが、それ以外のブランドには意味がある。

The Vitrue 100 of 2008
  1. iPhone
  2. CNN
  3. Apple
  4. Disney
  5. Xbox
  6. Starbucks
  7. iPod
  8. MTV
  9. Sony
  10. Dell
  11. Microsoft
  12. Ford
  13. Nintendo
  14. Target
  15. PlayStation
  16. Mac
  17. Turner
  18. Hewlett-Packard
  19. Fox News
  20. BlackBerry
  21. ABC
  22. Coke
  23. LG
  24. Best Buy
  25. Honda
  26. eBay
  27. Sharp
  28. Lincoln
  29. NBA
  30. Pepsi
  31. General Motors
  32. McDonald’s
  33. General Electric
  34. Walmart
  35. NFL
  36. Mercedes
  37. BMW
  38. Samsung
  39. Nike
  40. Subway
  41. Dodge
  42. Pandora
  43. CBS
  44. Mercury
  45. NBC
  46. Disneyland
  47. last.fm
  48. Toyota
  49. Cadillac
  50. Chevy
  51. Jeep
  52. Netflix
  53. Nascar
  54. Suzuki
  55. Red Bull
  56. Wendy’s
  57. Burger King
  58. Volkswagen
  59. REI
  60. Nissan
  61. T-Mobile
  62. Verizon
  63. Macy’s
  64. AT&T
  65. Guess
  66. Victoria’s Secret
  67. Walt Disney World
  68. Audi
  69. TBS
  70. Cartoon Network
  71. IKEA
  72. SEGA
  73. Kia
  74. Porsche
  75. Fox
  76. Intel
  77. IBM
  78. VH1
  79. MLB
  80. Cisco
  81. Oracle
  82. Saturn
  83. Sprite
  84. Subaru
  85. Adidas
  86. BP
  87. AMC
  88. Chili’s
  89. The Gap
  90. Capital One
  91. Hyatt
  92. Costco
  93. KFC
  94. Adult Swim
  95. Jet Blue
  96. Taco Bell
  97. Converse
  98. Sirius
  99. Puma
  100. Sears
Source:Vitrue / Top Social Brands of 2008

2009/02/17

White House Web 2.0

Obamaさんが大統領になってからWhite HouseのWebサイトでは、スライドショーもできたし、Blogもあるし、ライブBlogもやっている。YouTubeにはチャネルがあり、16本のビデオが上がっている。すでにSubscriberは23,000人を超えている。また、記者会見でHuffingtonPostに質問の機会を与えてもいる。
Source:White House / Blog
Source:Micropersuasion / The White House is Livebloging

ひょっとしたら、White Houseはバーチャルワールドにも進出するかもしれない(?)。

といった海の向こうの話は、海の向こうの企業には参考になるはずだ。しかし、こちら側の企業には何の参考にもならない。

国民が今、集うスペースでコンテンツを消費してもらおうとしているWhite Houseと、米国なり、海外諸国の消費者が集うスペースに参加し、コンテンツを消費、共有してもらわなければならない企業・ブランドとは同じ船に乗っているはずなのだが…。

2009/02/16

Rich Media CTR

ついこの間、comScoreの資料にあった「平均CTRは0.1%以下」という数字を紹介したが、2006年時点で、Rich Mediaは1.12%のCTRだった。

参考:CTR 2008 (Online Ad 2008/12/08)

ところが、DoubleClickから出ている資料には、「Rich Mediaの平均CTRは0.1%」とある。データは2008年7月時点なので、2年ほどで十分の一にまで落ち込んでしまったようだ。

それをIn-page video、In-page non-videoなどパターンごとにCTRをまとめているのが下のグラフだ。In-page Videoが0.12%、In-page non-videoが0.09%だ。
また、業界別のCTRベンチマーク値がある。メディア&エンタメが0.17%、ファイナンシャルサービスが0.06%となっている。
comScoreのデータによれば、2002年で0.41%、2006年で0.2%だったわけだが、CTR低下が止まらないようだ。
そこで、DoubleClickは、「Interaction Rate」という新しい物差しを持ち出してきている。
Interaction Rates = Interactions + Rich Media Impressions
ということで、Interactionsとは、
  • Exitリンクをクリック
  • 広告を全画面表示にする
  • 継続して1秒、マウスを広告上に置く
のうち、ひとつ、あるいはそれ以上の行為をさし、Rich Media Impressionsとは、「広告が露出された回数をいう」そうだ。

とにかく、「CTRだけじゃないんだよ」、「Rich Media広告を露出した結果、何らかの行為が行われているから、広告効果として認めましょう」ということだ。

Source:DoubleClick / Creative Insights on Rich Media (要登録)

でも結局、どこまで行っても「広告」は「広告」のわけで、それ以下でも、それ以上でもない。オンライン広告であろうと同じだ。今までのレガシーメディアを使った広告手法と同じ手法をオンラインで取る限り、同じ結果が待ち受けているだけだ。

特にWeb 2.0時代になってから、ブランド、コンテンツをコントロールしているのはブランドや出版メディアではない。ソーシャルメディアを使ったユーザがコントロールしている。この差異を理解しない限り、丸くなった猫が前にいるしかないTVに流されるCFと同じように、ページトップにバナーを出しても視線が行かず、Folds下にスポンサーボタンを付けてもスクロールダウンさえしてももらえない。一方的に広告を露出しても効果はない。

参考:Critical Ad Placement : Above or Below Folds (Online Ad 2008/04/30)
参考:Critical Ad placement -2 (Online Ad 2008/07/25)

2009/02/13

GE New Ad Campaign

GEがSuper Bowlに合わせて「Now」という新しいキャンペーンを開始した。

TV、プリント、そしてオンラインを統合したキャンペーンでは、「多くの企業は10年から20年先のことを話すが、今、もっとも厳しい環境問題に対するソリューションを提供するGE」を打ち出すと、グローバルな広告とブランディングの担当役員、Judy Huが語っている。(下をクリックでサイトへ)
USA TodayのSuper Bowl Ad Meterで、「Now」のTVCF「Scarecrow」は28番目だ。少し前からやっている「Boy harnesses power of the wind」は22番目だから、平均点しか取れなかったようだ。(下をクリックでサイトへ)
Source:BtoB Online / GE debuts new ad campaign
Source:USA Today / Super Bowl Ads 2009
Source:GE Ecomagination site

2005年4月から9月までの第一段階は、オンラインだけを使った実験的なキャンペーンを実施。2007年1月からはオンラインに加え、TV・プリントも動員してGEのCSRマーケティングが実施されてきた。金融危機以降、企業の投資意欲が先細る状況下で、2009年はコスト削減、CO2削減効果などにスポットを当てるようだ。

GEの場合、CSRというよりは非常にしっかりとしたマーケティング戦略が見えてくる。5ヵ月のトライアル、収集データの分析に時間をかけ、グローバル戦略に組み入れてから以降のぶれないマーケティングというこれまでの道程は、どの企業にとっても参考になる(はずだ)。が、どこを見渡しても、二番煎じのケースが出てきていない。

2009/02/12

Airline Branding

どこの航空会社も原油価格高騰、世界同時不況などで客足が減少し、頭を抱えている。EasyJetのCEOは、2009年50社近い航空会社が倒産すると予想している。

Airline 2.0燃油サーチャージ代金、枕やヘッドホーンの有料化、果ては搭乗マイルの交換中止までやった挙句、航空会社のブランド価値は下がり続けているし、まだまだ底が見えていない状況だ。

従来からのマーケティング手法では、ターゲット化された(潜在)顧客の注意を、たとえばTVCF、雑誌・新聞などの広告で喚起しようとする。だが、現在の情報洪水の中で広告予算をじゃぶじゃぶと注ぎ込む無駄ができる会社はどこにもいない。また、既成マスメディアの発信情報量よりも、ソーシャルメディアの情報量が数倍も多く、より深く顧客、ユーザに浸透している。

それではWeb 2.0スペースに広告を出せば済むかというと問題はそう簡単ではない。Blogの広告は25%、SNSの広告は19%しか信用されていないという結果がBuzzLogicから出ている。

Source:NYTimes.com / Blogs Find Favor as Buying Guides

「じゃあ何をすべきか?」というと、それは顧客のスペースに参加することだ。顧客スペースで「顔」のある企業として参加し、ブランド再生を共に考えてもらうことだ。顧客スペースに突然、広告メッセージを露出して顧客の邪魔をすることではなく、参加した顧客と共にブランド再生を協働してもらい、コンテンツを検討することだ。

Source:BrandChannel / Airlines 2.0 : Online Technologies Take Off in a Recession

ということでBrandChannelに寄稿したShashank Nigamは、いくつか例を引いている。
  • Virgin Atlantic  Facebookファン 1万人以上
  • AirFrance-KLM Bluenityラウンジ(SNS)開設
  • Lufthansa     GenFlyラウンジ(学生旅行客限定)
  • Malaysia Airlines Malaysian HospitalityというBlog開設
そして、元JetBlueのCEO、David Neelemanが設立したブラジルの航空会社、Azul Airlinesのケースを紹介している。
  • 航空会社名をオンラインで募集
  • ロゴデザインをオンラインで募集
  • キャビンアテンダントの制服をオンラインで募集
共に創造する、たとえば供創、あるいは協創とでも呼べそうなWeb 2.0スペースでの作業を、既存大手航空会社は検討もしないのだろうか?

Delta AirlinesのSVP、Tim Mapesは、機内での騒動が元で出発が遅延した際、その一部始終を携帯で動画に撮り、リアルタイムでYouTubeにアップロードした乗客の話を紹介している。「この乗客は、その時点でDelta Airlines本社の誰よりも、ブランド体験をコミュニケートするパワーを持っていた」のだ。

こんな(潜在)顧客が数千、数万、数十万、いや数千万といるのだが...?

2009/02/10

Google Search Diped

comScoreが昨年12月19日に出した「November 2008 U.S. Search Engine Rankings」というデータがある。

Googleとしてひとまとめにするのではなく、YouTubeの検索実績も合わせて発表したものだ。それによるとYouTube単体で約28億回、Yahoo!単体で約25億回となり、YouTube単体でもGoogleに次ぐ2番目の位置を占めている。
ところが、Google単体では約80億回、前月の約82億回から2%のダウンとなっている。YouTube内での検索が順調に伸びていればいいのかもしれないが、米インターネットユーザが今後も急増するわけはなく、一人あたりの検索回数が伸びない限り、Googleの天下も陰りがさしてくることになるのでは…?

なお、Google単体での12月の検索実績は約82億回と前月比3%アップさせている。ただし、これは年末特需の影響だ。Yahoo!やMSでもアップしている中で、AmazonやeBayの伸びと比べればちょっと見劣りする伸びだ。
Source:comScore / November 2008 US Search Enging Rankings
Source:comScore / December 2008 US Search Enging Rankings

どんな結果になろうとも、次に出るcomScoreの新しい検索実績データが待ち遠しい。

2009/02/09

Targeting or Lead Nurturing

HubSpotが、TechCrunchとMarketingProfsからのReferrals数、コンバージョン率の比較をやっている。

TechCrunchと言えば、「泣く子も黙る」ほどではないが、IT・ハイテク分野でトップのBlogサイトだ。そのTechCrunchは、本Blogでも取り上げたWebsite Grader、Twitter Statsなど合計4回もHubSpotのツール・サービス、資金調達を取り上げている。

下のグラフ(TechCrunchからのReferrals)で明らかなように過去1年間で4回飛びぬけたトラフィックがTechCrunchからきている。











やはり、大手Blogサイトで取り上げられると影響が大きい。

しかし、HubSpotというインバウンドマーケティング手法を奉じるコンサルティング+ソフトウェアプロバイダからすると、合計1,719ビジターのうち、110件が引合となり、13件が案件化したけれど、最終的に顧客契約を結んだのたった2社だった。











当然、Hub Spotが提供するようなSMB向けのマーケティングソフトウェアや、インバウンドマーケティングのコンサルティングを求める顧客は、TechCrunchにはあまりアクセスしていない。

だからHubSpotは、PRターゲットをよく見定めるべきだとして、MarketingProfsの例を出している。HubSpotからすればMarketingProfsへアクセスするユーザは、大企業もいるだろうが、中心はSMBのマーケターだ。彼らのコンサルティングおよびツールを購入してくれる絶好のターゲットになっている。

そのMarketingProfsへHubSpotはバナー広告も出しているが、下のグラフはリンク、引用など非広告からのReferralsトラフィックだ。少なければ7件、多くても月に126件のトラフィックしか来ていない。











ところが、1年間632ビジターのうち、193件が引合となり、11件が案件化し、最終契約に至ったのは6社だった。











これをTechCrunchと比べてみると一目瞭然だ。

Tech
Crunch
Marketing
Profs
ビジターから引合化率
6% 31%
引合から案件化率
12% 6%
案件から最終契約率
15% 55%

Source:HubSpot / Stop Begging TechCrunch to Write About You.

この書き込みに対するコメントにもあるように、HubSpotはTechCrunch経由の顧客の生涯価値や、TechCrunch記事から派生した中小Blogの書き込み、リンクによる引合、案件、契約は見ていない。また、TechCrunchユーザの社内影響力によるオフラインからの案件なども見ていない。

単純にリフェラル数とコンバージョン率を見ているだけだ。単純、明快に、「顧客に最適なターゲティング」をしろという話にしている。だが、奥はもっと深いからなかなか簡単に比較し、片方に落とし込むのは難しい。

だからこのHubSpotの記事を単純に「顧客に最適なターゲティング」をしろという話として読むよりも、「Lead Nurturing」の教訓として読むのが正しい。

TechCrunchから13件の引き合いで2件の成約、MarketingProfsからは11件の引き合いで6件の成約ということは、より要求仕様やスケジュール、予算など購買スキームが確立していると思われるMarketingProfsから生成された引き合いよりも、TechCrunchからの引き合いには、教育、評価、クロージングという「引き合いの醸成」が必要だということだ。

また、フォローアップされた引き合いの中で56%は24か月以内に購買していることからも、いかに「Lead Nurturing」が重要かがわかる。
参考:B2B Lead Nurturing (Online Ad 2008/08/05)

2009/02/06

Cisco Goes Green

Cisco Energy Taxで紹介したように、Cisco製品のエネルギー消費を槍玉に挙げてNortelが攻勢をかけている。グリーンとTCOを掛け合わせた比較マーケティングは、Interopから開始され、プリント・オンラインへと展開され、秋口からはTVCFも始まっていた。

参考:Cisco Energy Tax (Online Ad 2008/09/16)

やられっぱなしのCiscoがようやく対抗策を打ち出してきた。先週、発表したCisco EnergyWiseがそれだ。Nortelのようにスイッチ単独でのエネルギー消費や二酸化炭素排出量比較ではなく、IP電話、PC、アクセスポイントなどのすべてのIP製品のエネルギー消費を計測、報告、削減するソリューションだ。

EnergyWiseは、来年にかけて3段階で展開してゆくようだ。まず第一ステップは、IP電話などのようにイーサネットで電力供給を受けているデバイスのデータ収集だ。次に夏にはPCなどのモニタリングから電源オンオフのコントロール、三番目のステップは来年で、ビルの電力、暖房、照明などすべての自動管理まで行うことになる。

Source:CNN Money / Cisco goes - what else? - green
Source:Cisco / Press Release

8,000万個のIP電話とそのアクセスポイントのうち50%を一日12時間、就業時間以外にオフにすると72,431世帯の電力消費に相当し、100㌧分の石炭にあたるそうだ。また、100支店を持つ銀行がすべてのIP電話を就業時間以外停止すれば、年間4万㌦のコスト削減になるそうだ。

ただし、CiscoのCalculatorでは、GhG(Greenhouse Gas)の削減量は出るらしいが、機器そのもののGhGが表示され、他社機器との比較ができるかどうかはわからない。300人のエンジニアを投下して3年半かけた結果としては少し物足りない。

そのため、大掛かりなマーケティングは期待できそうにない。まだ、Nortelのキャンペーン効果は続きそうだ。

2009/02/05

Starbucks Pledge 5 hours

「社会奉仕、ボランティア活動にあなたの5時間を提供しませんか」と呼びかけるサイトがある。
(下をクリックでサイトへ)
これはStarbucks Shared Planetで詳しく説明されているが、「10年以上にわたりCI (Conservation International) と連携し、おいしいコーヒーを作り続けてきたなかで、我々はコーヒー農家、その家族やコミュニティによりよい生活を与え、健康な地球を創造してきた」そうだ。

そして下の3つを大きくクローズアップしている。
  • 高品質だけではなく、環境やコミュニティに十分配慮したコーヒー栽培と輸入
  • 環境への負荷の少ないビジネス
  • コミュニティへの投資
このコミュニティへの投資の一環として、隣人および環境活動などに手を貸す運動として上のサイトが構築されたようだ。地域コミュニティに対して年間100万時間の奉仕活動を提供するコミットメントを明らかにしてサイトを立ち上げている。

Starbucksの呼びかけに賛同して5時間の奉仕活動を誓約したユーザが「I'm In」をクリックすると、合計時間が5時間ずつ加算されてゆく。1月29日で126万時間だったが、今日はどれくらいまで延びているのだろうか。誓約したユーザが自分のBlogなどに貼り付けるバッジもある。誓約したユーザが住んでいる地域の近くでボランティア活動のチャンスを、HandsOnのネットワークを使って調べることもできるようになっている。

Source:Starbucks Pleadge5

社会貢献は、フィランソロフィー、メセナ、慈善などの側面もあるし、CSRの中にも含まれてくる。従来は、企業単独で「わが社はこんなに地域社会や環境に貢献しています」といったPRが主流だったけれど、様々な非営利団体と提携したケースが多くなってきている。その中でも、一般消費者・顧客の参加を呼びかけるStarbucksの動きはWeb 2.0的だ。

企業単独の社会貢献活動では限りがある。しかし、一般消費者に社会貢献の意義を自覚してもらい、参加してもらえれば、BlogやSNSの力も借りて運動を限りなく拡大してゆくこともできそうだ。企業の自己満足だけではなく、消費者の満足も充足する新しい「Cause Marketing」だ。

2009/02/04

SNS Overtakes Porn Sites

Hitwiseから、ポルノ系サイトとSNSサイトへのトラフィックを比較したデータが出ている。

それによると昨年10月に、UKポルノ系サイトへのトラフィックをSNSサイトへのトラフィックが逆転している。
Social_networks_overtake_porn_adult_websites_2008_2009_chart.png
米国ではいち早く、2007年半ばにSNSサイトへのトラフィックがポルノ系サイトを上回ったそうだ。しかし、その後、2つのカテゴリは追いつ追われつの関係らしい。

Source:Hitwise / Social Networks overtake adult websites

Alexaで英国のWebサイトランキング100までを見ると、21位にPornhub、28位にRedTube、34位にYouporn、74位にTube8、78位にXhamaster、88位にXvideosといったポルノ系サイトが顔を見せている。SNS系では、Facebookが2位、Beboが11位、MySpaceが12位、Orkutが66位、Hi5が84位、LinkedInが86位となっている。

どちらのカテゴリサイトも100位内に6サイトずつ顔を出している。

洋の東西を問わず、どこの国でもポルノ系は強いから、英国のポルノ系サイトの巻き返しというか、SNSに飽きたユーザがポルノ系サイトへ戻ることもあるだろう。しかし、再逆転することはない(はずだ)。

2009/02/03

History of the Internet

8分強とちょっと長いけれど、1957年からのインターネットの歴史をしっかりと教えてくれるビデオがある。

2009年の今年、我々は海外の友人とEmailを交換し、インターネット経由で電話、Chatをしている。支払いもバーチャルバンキングを使っている。こんな当然だと思っていることが50年とちょっと前には誰も考えてもいなかった。考えもつかなかった。



Source:YouTube / History of the Internet

50年とちょっと前に、今のメディアシーンを予測できた人間はいないはずだ。通信が日常生活のメディアと化した現在、既成メディアの凋落を止めることはできない。そして、何でも携帯でできてしまうと思っている子供達が成人に達したとき、今の、既成メディアはまだあるのだろうか?

2009/02/02

Paradigm Shift

eMarketerから、「Digital Marketing Now : Seven Strategies for Surviving the Downturn」というホワイトペーパーが昨年出ている。いろいろなデータや各界のコメントをまとめて、金融危機に端を発した景気悪化に際して、対応が必要とされるマーケターのために7つの戦略を提案している。

その資料の中からデータやコメントを抽出し、並び替え、「既成メディアからデジタルメディアへのシフト加速」、「ソーシャルメディアの隆盛」、「日本企業はパラダイムシフト認識の遅れ」、「欧米各社とのWeb 2.0露出ギャップ拡大」、「Web 2.0マーケティング状況把握必須」などをあげて「Paradigm Shift」という資料をまとめてみた。
Paradigm Shift
View more presentations or upload your own. (tags: paradigm shift)

Source:eMarketer / Digital Marketing Now : Seven Strategies for Surviving the Downturn (要登録)

ソーシャルメディアマーケティングを活用したHPに関しては、下の参考でも紹介したが、こちらもスライドにしたので、どうぞ。

参考:HP - Social Media Marketing (Online Ad 2008/12/01)

2009/01/30

Ogilvy Innovation Labs

Ogilvyは2007年、シンガポールに最初のDigital Innovation Labを開設し、2008年にはNY、LDN、Beijing、Sao Pauloに展開している。

Digital Innovation Labは、デジタルマーケティングにおける最新の技術や展開をクライアントが体験できる環境を備え、クライアントのコミュニケーション戦略にどのように活かしていくかを理解してもらう場所だ。
ogilvy_target-original.gif
  • NY - モバイル、ゲームおよび全面的なメディア
  • シンガポール - モバイルおよびデジタル小売・OOH
  • LDN - ロケーションベースのサービスおよびモバイル
  • 北京 - ソーシャルメディア
  • Sao Paulo - ビデオでの説得
ogilvy_bp.gifLabで最新技術を体験したクライアントの中にBP (British Petroleum)がいる。体験後、モバイルアプリおよびBluetoothを使い、BPのワールドラリーチャンピオンシップで非常に革新的なモバイルキャンペーンを実施している。そして、来年にむけて面白いキャンペーンを計画中だ。

Guinessは、シンガポールのLabが開発した「Rugby 7 Tournament Guide」を使ったキャンペーンを実施している。

Unileverは、Lab訪問し、最新技術を体験したことに感激し、独自のLabを開設することになった。

Source:MobiAdNews / Ogilvy Media Labs - Engaging Clients in the Digital Future

Ogilvy UKモバイル部門の責任者、Scott Seabornはブランドに対するLabの価値を、「船に乗り遅れないため、テストしたり、勉強したりしなければいけないと理解しているブランドはたくさんいる。Ogilvyは必要なテストをすべて一堂に集めて実施でき、そしてブランドの全体戦略の枠組みの中でできるのだ」とまとめている。

北京には、ソーシャルメディアを実体験できるLabがあるらしいが、日本の企業は招待されたことがあるのかしら。

2009/01/29

Best and Worst Mobile Web 2008

Mobile Webサイトを採点している資料がmobiThinkingから出ている。OPAのPresident、Yahooのシニアディレクター、Gartnerのリサーチディレクター、Yankeeグループのディレクターなど16人が選考委員として参加している。

まずWinnerに選ばれたのはBBCだ。コンテンツが簡潔、明瞭、そしてコンテンツ検索の操作性が良い。また、モバイルデバイスを自動検知してモバイル用コンテンツをWebから配信する点が高く評価された。
次にESPNが選ばれている。ESPNは最もアクセスされるサイトのトップ10に入っており、時にはWebサイトよりもビジターを集めているようだ。タイムリーなアップデートやファンの好きなスポーツ情報が簡単にゲットできる点が評価されている。
さて上のMobile Webサイト以外にもWinnerとして挙げられたサイトはあるが、Sinnerとして挙げられたサイトから2つ拾ってみる。まず、United Airlinesがある。選考委員の一人によると、「Browserはクラッシュするし、情報表示がダサく、機能が限られている」そうで辛口の結果となった。
次はFinancial Timesだ。どう見ても検索機能付きの最新情報リストといった画面で、画像がないのでロードは早いが、FTというブランド価値を反映せず、ユーザ体験を改善する余地が大きいとのことでSinnerリスト入りしている。
Source:Mobile Marketer
Source:MobiThinking (pdf)

モバイルはまだニッチだと見なされている。しかし、決してそんなことはない。これからひょっとするとESPNのようにWebサイトを上回るトラフィックが予想されるモバイルWebを準備していかなければならない。最適なモバイルWebサイト構築の参考にどうぞ。

参考:Go Mobile for 2009 (Online Ad 2009/01/05)
参考:US Mobile (Online Ad 2008/08/22)
参考:Big Mobile Wave in Asia (Online Ad 2008/06/25)
参考:Mobile in India (Online Ad 2008/06/23)

2009/01/28

Using Soial Media

InforとPeppers & Rogers GroupからWhite Paper、「The Value of Having Conversations」が出ている。サブタイトルとして、「Using Social Media to Deepen Your Customer Relationships」とある。

この資料は、「企業とは企業が自身を語るものではなく、顧客が語るものだ。従来、会話は企業が始めるものだという理解をソーシャルメディアが変革している。昔なら企業が顧客に何が欲しいのかを聞き、ニーズを解析し、企業の戦略を決定していた。今日、会話は顧客が先導している。顧客がデータやリソースおよび洞察を提供することで、企業がネットワークを資本および人的リソースとして使いながら変身する手助けをしている」、この現状に向き合えと書き始めている。

ソーシャルメディアは何ぞやから始まり、ソーシャルメディアの理解度を2007年と2008年で比較している。いずれのサービスであれ理解が進んでいる。これはとりもなおさず各サービスを利用するユーザが増えているということだ。
Source:1to1 Media / Using Social Media to Deepen Your Customer relations
(要登録)

この資料では
  1. Listen
  2. Consider
  3. Participate
  4. Create
  5. Measure
を上げてソーシャルメディアを説明している。

さて、この資料に限らず、様々なところから各種のHOW TOものが出てきている。それだけ欧米企業はWeb 2.0現象が一時的なものではなく、今後のビジネス戦略に欠くべからざるものであるという理解をしており、Web 2.0を掌中にするため調査、分析、検討をしているということだ。

今般の金融危機に端を発したマーケティング予算、広告予算の削減はかなり大きなものになる。その削減された予算をどのように最適化、効率の最大化を図るかが最優先課題となってくる。その場合、従来どおりのマスメディア広告を使った一方的なメッセージ配信では予算に応じた露出しか獲得できないことは自明の理だ。とすると、どうするかという答えが「Web 2.0を掌中にするため調査、分析、検討」だ。

先進的な欧米企業ではすでに先を行っている。Lenovo、Dell、HP、IBM、果てはマスメディアの代表格であるNYTにしてもソーシャルメディアを活用したマーケティングを行い始めている。チーフBlogger、ソーシャルマーケティングマネージャ、コミュニティ&会話担当副社長を置いて、新しいコミュニケーション、会話を始めている。

これら先進企業に引きずられ、今後、多くの企業は、「Web 2.0を掌中にするため調査、分析、検討」を終え、「どこの誰に露出したのかさえ分からないマスメディア広告やWeb 1.0広告とは違い、顧客・ユーザとオープンな会話やコンテンツの共有をベースとした新しい戦略」を打ち出してくる。

翻って日本のグローバル企業はどのレベルまで、インターネットやWeb 2.0を理解しているのだろうか?また、大手広告代理店もどのレベルまで、インターネットやWeb 2.0を理解しているのだろうか?

このままでは日本ブランドに暗黒時代がやってくる気がする。

2009/01/27

Volvo Advergame

Volvoのトラックを運転するゲームがある。
(下をクリックでサイトへ)
直接、ゲームをやってみたい方はどうぞ。

Source:AdverBlog / Experience a Volvo Truck

俗にいうAdvergameといわれるジャンルに入ってくるものだが、Adverblogがコメントしているように、どれだけ本当のトラックドライバーがアクセスし、販促につながるのかは疑問だ。ただし、このゲームサイトをアナウンスするプロモーションが行われているだろうから、単純に18歳までの少年達だけがゲームにのめり込むサイトにはならないはずだ。

こんなアプローチも「あると思います」。

2009/01/26

Pope in a Box

先週23日の「the World Day of Communications」に合わせて、ローマ法王Benedict XVIは、「FacebookやMySpaceなどのソーシャルネットワークは、我々すべてがつながり合わなければならないという基本的な願いに訴えかける"贈り物"だ」とするステートメントを発表した。

ということで、法王庁は早速、YouTubeにバチカンのチャネルを設けて、すでに12本のビデオがアップされている。その中で1万回を越えて最も視聴されているビデオのタイトルは「Benedict XVI: internet a new way to speak of God」だ。(クリックでYouTubeへ)
Source:ReadWriteWeb / Pope in a Box: The Vatican Comes to YouTube
Source:朝日新聞 / ローマ法王、ユーチューブに公式チャンネル

法王が、「インターネットは神について話す新しい方法」とまで語る時代に、神ではない下々の民に話しかけ、会話する手段としてインターネットを十分に使いこなしている日本企業はどれほどいるのだろう。

米赤十字などは、Blog、Flickr、YouTube、LinkedIn、Facebook、Twitter、Podcastなどに進出している。国の機関である米国務省のFlickrもある。Twitterもある。お堅い企業の代名詞でもある銀行のひとつ、Bank of Americaは先々週、Twitterを始めている。

Source:American Red Cross / Social Media
Source:NYTimes.com Blog Bits / Problems With Your Checking Account? Try Twitter
Source:BofA_help

しかし、日本のグローバル企業は、世界のステークホルダーとはお話をしたくないようだ。いろいろと越えなければならない垣根が縦割りの社内に存在しているのは事実だろうが、「Return on Ignoring:何もしないことの効果(損失)」を考えてみる必要もあるはずだ。

参考:Return on Ignoring (Online Ad 2009/01/16)

なお、残念ながらバチカンのビデオすべてはエンベッドできないようにしてある。これはもったいないと思う。

2009/01/23

Eight business technology trends to watch

McKinsey Quarterlyから、「Eight Business Technology Trends to Watch」というペーパーが出ている。

Information Technology, Applications Article, business technology trends

その中に「2. Using Consumers as Innovators」がある。

簡単に紹介すると、

「インターネットが爆発的に普及し、Web 2.0テクノロジーのおかげで、やり取り、コミュニケーション、そして行動が革新された。消費者はますますオンラインで互いにエンゲージするようになり、企業ともエンゲージしようとしている。企業はこの消費者と協働することで利益を得ることができる」

「消費者をデザイン、試験、マーケティングに参加してもらう企業は、顧客ニーズや消費行動を的確に判断することができ、そして消費者獲得コストを低減させ、顧客ロイヤルティを向上させ、開発サイクルを短縮することもできる」

ということだ。

Source:McKinsey Quarterly / Eight business technology trends to watch (要登録)

事例として2つ紹介されている。韓国のOhmyNewsは、6万人の「市民レポーター」が記事を寄稿する韓国の人気オンライン新聞で毎日70万ビジッ トを上げている。米国のThreadlessはオンラインの衣料品ショップで、ユーザからTシャツのデザインを募集している。毎週、数百というユーザがデ ザインを投稿し、最も人気のあるデザインを商品化している。2007年9月にはシカゴにリアルショップを立ち上げるまで成長したそうだ。

顧客・ユーザ・消費者にイノベーターとして協働してもらうためには、当然、オープンな会話が必要だし、企業側にその体制が必要となる。そんな協働は不要だという企業がB2Cでも、B2Bでもいるのだろうか?

多分、日本には沢山いるかもしれない。

2009/01/22

CES & Internet

Venture Beatが今年のCESの入場者は11万人、前年比22%減だったと伝えている。下の会場風景もなんだか寒々、閑散としている。














昨年は141,150人の入場者があった。ただし、金融危機を見込み、主催者側は若干の減少は避けられず13万人と予想していたが、22%の激減になったわけだ。

Source:VentureBeat / CES attendance figures are grim at 110,000, down 22 percent

そして、出展製品はすべてインターネットを向いている。「生活に関わるすべてのデバイスはインターネットにつながるコンピュータになる」とAPが出展製品をまとめている。また、SonyのCEO、Howard Stringerは、「(2年以内に)すべてのSony製品はインターネットに接続する」と予想している。

Source:MarketingVox / Consensus at CES: Internet Will Be Everywhere

旅費や時間のかかる展示会は、出展社にも入場者にとっても負担が大きい。また、出展製品がすべてインターネットにつながることになった場合、わざわざ会場にまで足を運ぶ必要があるのだろうか?そんな製品を発表し、引合を取ったり、実演したり、サポートを提供するのは、オフラインよりもオンラインチャネルが適している。

一度、出展を取りやめて再開するのは大変だ。今後はオンラインの展示会がもっと検討されるだろうし、インターネットにつながる製品をプリント媒体を使って広告するのだろうか?

2009/01/21

I Have a Dream

Obama氏が大統領に就任する前から、1963年8月28日、リンカーン記念公園において、集まった25万人の公民権運動支持者を前に故Martin Luther King Jr.が行った歴史的な演説、「I Have a Dream」が注目されていた。


Viral Video Chartによると、このビデオは2006年に9月に発見され、以来、約720万回視聴されている。1週間ほどの間にこのビデオを取り上げたBlog数が急増している。

Source:Viral Video Chart

1863年、リンカーンが奴隷解放宣言に署名してから「彼の夢」はあった。彼は自由平等を求め、非暴力を前面に押し出して、公民権運動を率い、このリンカーン記念公園でその夢の実現を高らかに宣言している。この演説の2ヵ月後、議会は法案を通して翌年、公民権法が成立している。そして、師はノーベル平和賞を受賞した。

師の夢や言葉、演説や活動が数多くの人々に共有され、拡散されたことで、大きなうねりとなり、議会、国民、国を動かしたことは間違いない。トップダウンではなく、ボトムアップの運動の力が全国民に伝わったわけだ。

そしてそれから数十年がたった今日、「師の夢」を現実のものとしたボトムアップのパワーを理解しない人々がいる。Web 2.0スペースのパワーがオフラインやWeb 1.0を凌駕しているにも関わらず、いまだにトップダウンのメッセージ配信を続けている人々がいる。

一体、いつになったら「師の夢」を見ることができるのだろう?

2009/01/20

Greenwash list

英Guardianのサイトに「Fred Pearce's Greenwash」というセクションがある。

Fred Pearce's Greenwash
2007年の9月から22本の記事が上がっているが、これは様々な企業が行うGreenwash(ことさらにグリーンを謳う欺瞞的な広告、メッセージ、キャンペーンなど)を取り上げて紹介しているセクションだ。

以前、このBlogで取り上げたExxonMobileもあるし、AppleやNintendoも入っているが、ToyotaのLexusも9月の記事で槍玉に挙げられていた。
Still from Lexus ad
上のプリント広告の右下に「PERFECT FOR TODAY'S ECONOMIC CLIMATE」「(AND TOMORROW'S)」とある。(クリックで拡大)

この広告コピーに対して、「車が環境に対してほんの少し、あるいはまったく影響を与えていないというイメージを抱かせ、他車との比較でCO2排出に関して誤った印象を与える」という4件の苦情が、「ASA(Advertising Standards Authority)」に寄せられた。

ASAは、「この広告は他車との比較で排出量が少ないことを示唆し、車が環境に対してほんの少し、あるいはまったく影響を与えていないという理解を読者がし易い」とし、この広告を禁止したそうだ。

Source:Guardian / Fred Pearce's Greenwash

グリーンへと草木もなびく今日この頃だ。機能、性能をことさら消費者に伝えたいメーカーがいるが、たった4件の苦情でそのメッセージを変えなければいけない時代だ。

マスメディアを使ったメッセージ配信に、Web 2.0スペースでの参加型会話を組み合わせなければコンテンツを消費してくれない。そして、その背景や苦情、対応がすべて見えている。この時代にWeb 2.0対応部署を持たない企業・ブランドはブランド価値が落ちていかざるを得ない。

2009/01/19

Online Video 2009

Permission TVからオンラインビデオに関する調査が昨年の12月に出ている。

まず、現在(昨年12月)どのような状況にあり、2009年Q2時点でどうあるべきかというデータがある。

現在は「オンラインビデオ戦略を検討中」が24.5%で最大。次に「オンラインビデオプロジェクトを実施中」が22.6%だ。昨年中はどうしたらオンラインビデオを効果的、効率的にマーケティング戦略に組み込むかを検討していた企業と、試験的あるいはより本格的にオンラインビデオを使ったマーケティングを実行中の企業を合わせて半分近くいたわけだ。

それに比べ2009年Q2には「オンラインビデオプロジェクトを実施中」が33.3%、「過去のオンラインプロジェクトを拡大中」が19.8%、「オンラインビデオキャンペーンの効果評価中」が15.1%だ。そういうレベルになっていたいと予想なのだが。昨年の戦略検討から、Q2までにはキャンペーンを実施していたいという希望が大きいし、試験段階からもう一歩進み、キャンペーンを拡大したり、効果検証までは行っていたいわけだ。

これらメインストリームの企業と比べると、「オンラインビデオ戦略を検討中」といった他社に大きく遅れをとっているのは9.8%になるようだ。一握りの企業はまだ踏み出せないらしい。
ここまでオンラインビデオが注目を集めているのは、「2009年、オンラインビデオが企業にとって重要な戦略目標」だからだ。「強く同意する」と「同意する」を合わせると約80%に達している。
それは2009年のデジタルマーケティング予算の配分を見ると良く分かる。オンラインビデオへの予算配分にフォーカスするというマーケターは67%にも達している。検索広告の倍近い予算が投下されようとしている。
ここまで注目を集めるオンラインビデオだが、クライアントにオンラインビデオを推奨する代理店側の自信のほどを見ると対照的だ。伝統的、あるいはフルサービス、総合広告代理店で「完全に自信がある」というのは38%、デジタル・インタラクティブな広告代理店の62%から大きく引き離されている。
Source:BtoB Online / Survey: Interactive video marketing to gain wide adoption this year
Source:PermissionTV / Adoption of Interactive Video in 2009

下の参考で取り上げたように「2008年、総合代理店を選ぶ比率は48%にまで下落」している。手間隙がかかるタスクをアウトソースしているうちに、ビッグビジネスから見放されてしまう代理店も出てくる。ただ、こういったトレンドを理解しないクライアントがいるうちは、まだまだ左団扇なのかもしれない。

参考:Client's Perspective on Agencies (Online Ad 2008/12/24)

2009/01/16

Return on Ignoring

投資対効果、ROIとは良く使われる言葉だし、特にソーシャルメディアへの投資に関して最も聞かれる言葉ではないだろうか。大幅な削減が予想されるマーケティング予算の中で、その効果を最適化、最大化する必要があるのだが、そのひとつのオプションとしてソーシャルメディアを使ったマーケティングを提案されると、雲をつかむような話をされていると感じるマーケターもまだまだ多い。

しかし、逆に見るとソーシャルメディアに対して「Return on Ignoring:何もしないことの効果(損失)」は、はっきりしている。ビッグブランドがソーシャルメディアを活用、駆使し、結果を出してゆく中で、ソーシャルメディアを使ったマーケティングを検討も、実験もしなければ何の見返りも期待できないわけだ。

そこで「Return on Ignoring:何もしないことの効果(損失)」をエキスパートが語っている。

改革する必要性を無視すること(の危険性):
Sean McDonald from Dell:


顧客を無視すること(の危険性):
Frank Eliason:


将来を無視すること(の危険性):
Connie Reece:


Source:MarketingProfs / Social Media ROI - What's the "Return on Ignoring?" (有料コンテンツ)

「ソーシャルメディアはビジネスを変革している。我々が理解し、知っていると思っているプロセス、カスタマー・サービス、そしてコミュニケーションを変身させ、革新させている。ソーシャルメディアのROIを検討することはビジネスのフレームワークとして有効だし、必要だ。しかし、[何もしないことの効果(損失)を注意深く精査することも同じように重要だ]」とMarketingProfsの記事は締めくくっている。

2009/01/15

How Can We Improve the Honda Worldwide Site?

Hondaの英文Emailニュースレターに登録している。1月14日付けで「How Can We Improve the Honda Worldwide Site?」というレターが来た。

HondaのWorldwideサイトを改善するため、Emailニュースレター登録者にアンケートをお願いするものだ。(下をクリックでアンケートサイトへ)
サイトへ行くと性別、年齢、職業、地位、国、ホンダ製品を所有しているか、インターネット回線接続速度などを確認した後、Honda Updateというemailニュースレターについて3項目質問がある。その後、HondaのWorldwideサイトに関して11項目の質問がある。

その8番目に「見たいコンテンツを下の候補からひとつ、あるいはそれ以上」上げる質問があった。候補コンテンツとして、ムービー、エンタテイメント(ゲーム)、デジタルノベルティ(壁紙、スクリーンセイバー、他)などに混じってコミュニティコンテンツ(SNS)があった。

アンケートが終了すると下のスクリーンセイバーがダウンロードできる。
コミュニティコンテンツ(SNS)を選択肢にあげ、加えてHondaの日本語サイトでは、「Hondaトップページのベータ版」を公開し、意見を募集している。

「ユーザの意見に耳を傾ける」ことがWeb 2.0スペースへ進出する最初のステップだし、それこそが最大の手段であり、最終目的でもある。ようやく日本のグローバルブランドも欧米企業の背中だけを見続けるのではなく、大きく開いたギャップを埋めるステージに足を進めたということだ。

ただし、SNSを公式Webサイトで運営するには組織改革が必要だ。BlogやSNSのガイドラインも制定しなければならない。まだまだ問題が山積しているかもしれないが、ぜひとも公式Webサイト内でSNSを立ち上げて欲しいし、輝かしい成功を期待したい。

2009/01/14

Students Online

eROIから新しい調査データが出てきた。全米283の高校、大学、大学院の学生を対象にどのようなコミュニケーションをオンラインで行っているかを明らかにしたものだ。

まず彼らは2.4個のemailアドレスを持ち、約8年間emailを使っており、最初にemailアドレスを取得したのは13歳だ。この現状がお分かりだろうか?

中心としてよく使っているemailアドレスは以下のとおり。Gmailが32%でトップだ。
次にコミュニケーション手段として何を使っているかというデータがある。モバイルのテキストメッセージが37%でトップ、26%でEmailが続いている。
Source:eROI / Q4 2008 How Students Communicate Survey Results (要登録)

eROIは、DMNews、Bokardo、Skype、Harris Interactiveが出した「Emailは死につつある。特に学生は」というレポートに反論するために今回の調査を公表している。そのためにいろいろとデータを切り出してきて説明している。

13歳からemailを使い始め、複数のemailアドレスを使い分け、アーリーアダプターとしてSNSの草分けとなった学生は、これから就職し、家庭を持ち、企業の中核をなすことになる。だからemailのマーケティングビークルとしての地位は揺らぎない。

しかし、この調査結果から見えてくるもうひとつのポイントは、モバイルの存在感はそれに優位していることだ。ユビキタスなデバイスとしてPCを上回るモバイルは今後の中心的なコミュニケーションデバイスとなる。

参考:Go Mobile for 2009 (Online Ad 2009/01/05)
参考:Mobile boosting in 2009 (Online Ad 2009/01/06)

2009/01/13

Facebook in UK

Digital Media WireがHitwiseのデータを伝えている。

それによると英国のXmas時期にFacebookは4.65%のトラフィックシェアを獲得している。これはGoogle UKの8.63%に次いで2番目のシェアだ。
Facebook_UK_Internet_traffic_christmas_2008_2007_chart.png

また、UKトラフィックの1割をソーシャルネットワークが占めた。過去12ヶ月間で20%もトラフィックを増やしている。結果として、エンタメ、検索エンジン、ショッピング、案内広告に次ぐ位置にまで上昇してきた。
Social_networking_UK_Internet_traffic_chistmas_2008_2007_chart.png
Source:Digitalmedia Wire / Social Xmas

UKのSNS内でのシェアを見ると、Facebookがプロファイルを持っているユーザ、およびメインのSNSとして使っているユーザの両方で最大のシェアだ。
また、プロファイルを持っているユーザの年齢構成を見ると、Beboは8-17歳のユーザに偏っている。反面、Facebookは8-17歳の子供を持つユーザに偏っている。
参考:Social Networking Profile by Ofcom (Online Ad 2008/04/04)

8-17歳の子供を持つユーザ数は74なのでサンプル数としては低すぎるが、子供から大人までFacebookに夢中といったところだろうか。

様々な企業やブランドがFacebookを活用して露出を広げようとしている。が、Facebookにプレゼンス、ページを持つだけといったケースもままある。広告と同じように出すだけで結果がでる(と思われている)わけではない。Facebookのページをベースにオープンな会話をしなければならないのだが…。

2009/01/09

Blog Power

昨年12月にNYTがBuzzLogicの調査データを取り上げていた。

2004年からすると300%の伸びを示し、2008年では47%のオンラインユーザはBlogを読んでいて、その半分は「何か買おうと考えている時にBlogを読むのが便利」だと答え、その半分以上は「何かを買う前にBlogを参照する」と答えている。

また、オンラインユーザはソーシャルネットワークの広告(19%)よりもBlogの広告(25%)を信用すると答えている。

Source:NYT / Blogs Find Favor as Buying Guides

ソーシャルネットワークは広告ビークルというよりは、オープンな会話を成立させるコミュニケーションチャネルであり、コンテンツを出版し、会話を成立させて、参加を促進し、共有、共感を醸成させる場所ということだろうか。

2009/01/08

Fortune 500 Business Blogs - updates

昨年の4月に「Fortune 500 Business Blogs」を書いたが11月にアップデートがあったようだ。それによると11月15日時点で64社、12.8%になっている。
  • 2006年11月 40社(8%)
  • 2008年4月  57社(11.4%)
  • 2008年11月 64社(12.8%)
半年強で7社増えている。少しは企業Blogを導入するスピードが上がってきたように見える。見逃せなくなった企業Blogの価値および効果がようやく認識されてきたということだ。

Source:Fortune 500 Business Blogging Wiki
参考:Fortune 500 Business Blogs (Online Ad 2008/04/17)

「Hyper Technology Cycle 2008」で企業Blogが、ここ2年以内に本格導入を迎えると見ているGartnerの見方を紹介した。2年以内にFortune 500の20%が企業Blogを導入し、全世界のユーザに対して英語で情報、コンテンツを提供する時、日本のグローバル企業はまだ「オンライン広告」だけを行う時代遅れのマーケティングをしているのだろうか?
参考:Hyper Techology Cycle 2008 (Online Ad 2008/11/11)

その時にはもう誰も振り向きもしない「オンラインディスプレイ広告」のCTRは0.01%を切り、今のTVや新聞、雑誌広告よりも低い位置しか与えられていないだろ う。また、検索広告も同様だ。すでに昨年の11月のデータを見るとGoogle本体の検索回数が2%減少している。YouTube/その他、MSの一部、eBay、Amazonを除くすべてでの検索回数が減少している。検索広告といっても「広告は広告」なのだ。Web 2.0スペースでのユーザとの参加や共有、共感そして再露出を演出してくれるものではない。
comscore-search-engine-share-expanded-query-report-november-2008.jpg
Source:MarketingChart / Nov Search

ディスプレイ広告も、検索広告も期待する効果を上げられず、それでも、Web 2.0スペースへの進出を果たすことができない企業・ブランドが生き残る道は非常に少ない。いや、全くないのかもしれない。